シラン(紫蘭)

連休が終わるとシランの花の季節だ。数多いランの中でも広く知られたランの一つだろう。日本原産というのもうれしい。花の色からついた名前。日当りのいい湿地などに自生し、寒さに強く、丈夫で育てやすいため庭や公園にもよく植えられる。根元の丸いバルブは薬に使われてきた。花言葉がいい。「互いに忘れないように」。

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カタクリ(片栗)

“春の妖精”と呼ばれ、春を告げる花として昔から親しまれてきた。迷彩服のような2枚の葉、その間から出た茎には紅紫色の花。うつむきかげんに咲く花は日が当ると開くが、雨の日は閉じたままだ。湿り気のある野生に自生し、高さは15㎝ほど。かつては根から片栗粉がつくられた。花言葉は「初恋」「きっといいことが・・・」。

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チゴユリ(稚子百合)

春の山に入ると、小さなチゴユリがこうべを垂れて優しく迎えてくれる。白い星形の花が愛らしい。そのかわいい姿を稚子にたとえて名前がついたという。雑木林などに生え、高さは15cmほど。ユリといっても球根はない。花のあと白くて太い根を横に伸ばし、よりいい場所を求めてどんどん移動する。ネコユリの別名も。

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レンギョウ(連翹)

蝶(ちょう)のような花を枝いっぱいにつけたレンギョウを見ると〝あゝ、春がきた~〟と思う。春に多い黄色の花の中でも特に鮮やかで、遠くからでも目につく。筒状の花は先が4つに割れている。花のあとに葉が出そろい、長く伸びた枝が地面につくと、そこから根を出す。庭や公園によく植えられる。花言葉は「希望」「集中力」。

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ユキワリイチゲ(雪割一花)

「瑠璃(るり)色の花がいま見ごろです」—一通の便りが、この花に出会うきっかけだった。一面に広がる葉、そのすき間から伸びた茎には直径5cmほどの清楚な花。川沿いの薄暗い林で、遠慮がちに咲いている花の姿に感動した。花はなかなかがんこで、日が当らないとまず開いてはくれない。早春に咲くのでこの名前に。「瑠璃一花」「裏紅(うらべに)一花」の呼び名もある。また、一花を一華と書くことも。

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ヒイラギナンテン(柊南天)

とげだらけの堅い葉、その間から飛び出すように咲く黄色の小花。ヒイラギナンテンの花は明るくてかわいい。幹はあまり曲らず、高さは1m前後。公園や庭先などで見かけることが多い。昔は魔よけのために植えた、と聞いたことがある。柊(ひいらぎ)の葉にようなとげがあり、実が南天(なんてん)に似ている、として名前がついたとか。秋に青紫色から黒くなる実は薬用になるそうだ。

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ヨモギ(蓬)

道ばたの雪が消えたと思ったら、その下から生き生きとしたヨモギの群れ。少し平べったく見えたのは雪の重みのせいだろうか。若い葉はやわらかくて香気があり、摘んで草餅に。そのことから「餅草(ルビ・もちくさ)」の別名もある。草丈は数十cmにもなり、秋には枝の先に淡い褐色の花をつける。成長した葉は乾燥させ、お灸の「もぐさ」をつくる。

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リュウノタマ(龍の玉)

子どものころ、竹鉄砲で遊んだ人は多いだろう。リュウノヒゲ、ジャノヒゲの名前で知られる草の実。細長い葉に隠れるようにして光っている青い実がきれいだ。山などに生えているが、庭草や花壇の縁どりなどにもよく植えられる。夏に咲かせる淡い紫色の小花は、地味であまり目につかない。花言葉は「変らぬ想い」「深い思いやり」。

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アオキ(青木)

若枝が青いのでこの名がついたらしい。葉も年中生き生きとした緑色のうえ、だ円形の赤い実がきれいなことから庭木としても人気だ。山地の日陰などに広く自生し、高さは1〜2m。春、紫がかった小花を咲かせる。葉に斑入りのものも多く、近年は外国でも愛好家が増えたそうだ。葉がやけどの薬になるとか。花言葉は「初志貫徹」「変らぬ心」。

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ウラジロ(裏白)

ふだんはほとんど見向きもされないウラジロだが、正月となると急に重宝がられる。二つの葉が向き合っていることから「諸向(ルビ・もろむき)」とも呼ばれ、夫婦和合の象徴に。また、葉の裏が白いのを夫婦とも白髪になぞらえ、めでたいものとしたという。しめ縄や新年の飾り物に広く使われているのもうなずける。山地に群生する常緑性シダの一種。

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ウメモドキ(梅擬)

冬の庭を彩ってくれるものにウメモドキがある。枝いっぱいにつく小さな紅い実がかわいい。山の湿地に生える落葉樹だが、庭木や生け花、盆栽などに好まれる。名前は枝ぶりや葉が梅に似ている、としてついたとか。「落霜紅」とも書くが、霜のころに実が紅くなるからか。名前が似ているツルウメモドキとは別種。花言葉は「明朗」「知恵」。

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ジュズダマ(数珠玉)

ジュズダマ、といっても知らない人が増えてきた。ひと昔前、女の子はこの実でお手玉を作ったり、糸を通して数珠にして遊んだものだ。川や田んぼの周りなどに生え、高さは1m余りにも。秋の初めに花をつけ、実を結ぶ。実の色は初めの緑色から黒くなり、やがて光沢を帯びた灰白色へと変化し、非常に堅くなる。

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ナナカマド(七竈)

紅葉の季節。というとまず思い浮かぶのはモミジだが、ナナカマドの紅葉も負けてはいない。落葉のあとに残る赤い実もまた見事だ。7月ごろ、枝の先に白い小花を群がって咲かせる。木が堅く、かまどに7度入れても炭にならない、とこの名前がついたらしい。だが、実際は備長炭の材料にもなるし、細工物に使われる。

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ノコンギク(野紺菊)

ヨメナなどと並ぶ代表的な野菊の一つ。日当りのよい野山でよく見られる。草丈は60センチほど。直立した茎に小枝をたくさん出し、青紫色の花を次々と咲かせる。野に咲く紺色の菊ということからついた名前。若葉が食用になるヨメナと間違えやすいが、ノコンギクは葉の両面に短い毛があり、触るとザラつくので区別できる。

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ススキ(薄)

〝夕焼小焼で 日が暮れて 山のお寺の 鐘がなる…〟。小学校のすぐ横の寺から、毎日夕方5時になると「ゴーン」。それはみちくさを切り上げる〝合図〟のようだった。ススキの季節になるとこの歌をなつかしく思い出す。秋の七草の一つ。葉が鋭く、何度手を切ったことか。家畜の飼料、屋根葺きに使われた。茅(かや)、尾花(おばな)とも呼ぶ。

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ヤマハッカ(山薄荷)

暑さがおさまるころからヤマハッカのかわいい花が見られる。ハッカに似て山に生えるのでこの名になったらしい。だが、ハッカの香りはなく、葉をかんでもスッとした清涼感もない。草の丈は50cmほど。日当りのよい草地の中で、枝をたくさん出し、青紫色の小さな花を数個ずつ段状につける。地味な花だが、なかなかきれいだ。

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ゲンノショウコ(現の証拠)

腹痛、下痢どめなどの妙薬として利用されてきたゲンノショウコ。道ばたなどで夏から秋に咲かせる5弁の小花がかわいい。夏に採った草を乾燥させ、煎(せん)じて服用した。効き目がすぐ現れることからこのおもしろい名が付いたという。西日本では紅紫色、東日本は白花が多いとか。「神輿(みこし)草」「医者いらず」「たちまち草」などの別名も。

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ハギ(萩)

秋の花はどこか控え目で、かれんなものが多い。秋の七草の筆頭に挙げられるハギもそうだ。古くから絵画や詩歌にふんだんに登場するほど親しまれてきた。草冠(かんむり)に秋と書いて萩。七草の中でこれだけが木だが、昔の人は草と感じていたのだろうか。家畜の飼料、かご編みの材料などとして使っていたそうだ。花言葉は「柔らかな心」「誠実」。

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キツネノカミソリ(狐の剃刀)

猛暑の中、薄暗い木陰で、棒の先にラッパのような花をつけたキツネノカミソリが目を引く。怖そうな名前は、細長い葉の形をカミソリにみたててついたらしい。だが、その葉は春に出て、夏には枯れる。そのあとに40cmほどの花茎を伸ばし、赤黄色の花を3〜5個咲かせる。有毒植物で、誤って食べたりすると吐き気、腹痛などを起こすそうだ。

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ミョウガ(茗荷)

まるで小さな竹の子が花をつけたように見えるミョウガの花は実に神秘的だ。夏、根元から現れる花穂はつぼみのうちに料理に使うが、そのまま放っておくと淡い黄色の花を次々と咲かす。湿った山野に自生し、香りがいい山菜として人気。名前は「芽香(めか)」が転じたとか。ミョウガを食べると物忘れする、という俗説があるらしいが、真偽は不明だ。

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クサレダマ(草連玉)

線香ほどの細い茎の先に小枝を伸ばし、黄色の小花をいっぱいつけたクサレダマは見るからに涼しそうだ。湿地に生え、草丈は40〜80cm。真っすぐな茎が特徴で、花の直径は1cmほど。ヨーロッパ原産のマメ科の木、レダマに似た草だから、とこの名がついたそうだ。レダマを見たことはないが、それほど似てないとか。漢字を見るまでは「かわいそうな名前」という人も多い。硫黄草(いおうそう)の別名も。

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キョウガノコ(京鹿の子)

キョウガノコの花は、子どものころお祭でよく食べた〝綿菓子〟にそっくりだ。草丈は80センチ前後、葉はカエデに似ている。夏になると茎の先に小枝を多くつけ、紅色の小さい5弁花を密集して咲かせる。かわいくて上品。茶花や切り花として人気が高いのもうなずける。花を京染めの「鹿の子紋」に見立てての名前とか。シモツケソウの仲間。

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クガイソウ(九階草)

輪のようについた数枚の葉が、段々になることから名づけられたという。ずっと昔、野の花をながめて高い建物と見たところみたところがすごい。日当たりのよい山地に生え、株立ちし高さは1メートルにも。夏、花穂を伸ばしながら紫色の小花をびっしりとつける。花穂の軸に白い毛があるのが特徴。根を煎じ、関節炎などの葉にするとか。九蓋草、虎の尾ともいう。

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クサノオウ(草の黄)

やわらかくて白っぽい葉に、鮮やかな黄色い花。群れをなして咲いているクサノオウは実にきれいだが、毒があるというからわからないものだ。半日陰の道ばたや川土手などに生え、草丈は30〜80センチ。古くから痛みどめや解毒剤、塗り薬などとして使われたという。茎を折ると黄色の汁が出ることから名前がついたとか。「草の王」ともいう。

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ヒメシャガ(姫射干)

〝しとやか〟という表現がぴったりだ。淡い紫色の花も、それをかばうように伸びる葉も、ちょっと控え目でかわいい。シャガに似ていて、それより小さいのでこの名がついたとか。草丈は20センチ前後。株立ちし直径5センチほどの花をつける。山地のやや日陰で、湿り気のあるところに自生するが、風情があり育てやすいことから鉢植えで楽しむ人も多い。

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ビナンカズラ(美男葛)

葉が落ちた林の中で、真赤に色づいたビナンカズラの実がよく目立つ。その昔、茎から出る粘り気のある汁を整髪料に使ったことからこの名がついたらしい。木に巻きつき、夏、ロウバイの花に似た淡い黄色の花をつける。常緑で葉、花、実とも趣きがあることから公園や庭などにも植えられる。別名サネカズラ(実葛)。花言葉は「再会」。

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フジ(藤)

大空にこいのぼりが泳ぐころになると、フジが花の季節を迎える。からみついた高い木の上で、薄紫色の長い花房が風にのって揺れている姿は新緑の中でも目を引く。ヤマブキ、ツツジとともに春の終りの代表的な花だ。つるは強じんで、家具やかご、吊橋などに使われる。花言葉の「恋に酔う」がまたいい。

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ヒトリシズカ(一人静)

包むように閉じた4枚の葉が広がると、中から1本の白い花穂。初めは赤紫色の葉や茎がやがて濃い緑色に。林の中で、葉に守られるようにひっそりと咲いている姿は実に清楚だ。静御前の白拍子姿にたとえてこの名がついたとか。草丈は15センチほどで何本かがまとまって生える。別名「眉掃草(ルビ・まゆはきぐさ)」。花言葉は「隠された美」。

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ワラビ(蕨)

ワラビは春を代表する山菜としていまでも人気ものだ。小さいときは首を垂れ、握りこぶしのように巻いた葉は褐色の毛をかぶっている。木灰などであくを抜 き、煮物や山菜ご飯などに。春ならではの風味が楽しめる。この季節になると、祖母に連れられてワラビ採りに歩いた情景が浮んでなつかしい。

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モモ(桃)

” あかりをつけましょ ぼんぼりに お花をあげましょ 桃の花…”。幼い孫がうれしそうに歌っている。ひな祭には欠かせない花だ。優しそうでかわいい。観賞用の花モモには白、紅、紅白咲き分け、などいろいろあ るが、やっぱり「桃色」がいい。惜しいのは枝ぶりに芸がないことだ。

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アセビ(馬酔木)

小さなランプを連ねたようなアセビの花は、春の訪れを知らせてくれる花の一つだ。葉に毒性があり、馬など動物が食べると中毒を起こすことから、この字があてられたという。葉を煎じた汁は殺虫剤や皮膚病の薬に、堅い幹は細工物の使われるそうだ。アシビともいう。花言葉は「いつもあなたと一緒」。

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マンサク(万作)

マンサクの花は実に変った花だ。黄色の4弁の花びらが、リボンをねじったような姿で枝いっぱいに踊っている。雪の山中でも他に先がけ、まず咲くことから訛(ルビ・なま)ってこの名になったとか。花が早いのと、おもしろさから茶花として喜ばれ、庭木にも植えられる。葉は止血剤になるそうだ。花言葉は「霊感」。

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オモト(万年青)

庭石の傍らで、ふだんはあまり目立たないオモトが赤い実をつけ、どことなく誇らしげに見える。山の日陰に自生するが、葉の変化による種類が多く、江戸時代から園芸植物として愛好されてきた。厚い葉が年中青々とし、長生きなところから万年青になったとか。あやかりたいと思う。花言葉は「長寿」。

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ヤドリギ(宿木)

名前のとおり他の木に寄生して育つ。下から見ると鳥の巣そっくりだが、近くで見ると神秘的だ。枝が多く、先端に竹とんぼのような形の葉が2枚、枝の節々に黄色の実がいっぱいついている。ヨーロッパでは神が宿る木とされ、クリスマスの飾りに。その下でくちづけをすると結ばれる、との言い伝えがあるそうだ。もうすぐクリスマス…。花言葉は「幸せになる」。

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カラスウリ(烏瓜)

ニワトリの卵を朱色にしたようなカラスウリの実が、やぶの中でのどかに揺れている。野原や竹やぶなどで、つる状に伸びてはびこる。夏の夜に咲く白いレースのような花は実に繊細だ。夕方から咲き出し、朝にはしぼむ。果実は花材のほか、しもやけなどの薬に、種子はせきどめ、根は利尿剤などになるそうだ。花言葉は「よき便り」

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ノブドウ(野葡萄)

白、青、青紫、紅紫…。いろんな色を見せてくれるノブドウの実はまるで宝石のようだ。野山のいたるところに生えるつる植物。夏の終りに、黄緑色の小花がたくさん集まって咲くが、地味で目立たない。秋になって丸い小さな実が、緑から青、紫…へと変わっていく。虫などは喜んで食べるが、有毒で人間はだめ。

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ミゾソバ(溝蕎麦)

子どものころは〝カエルグサ〟と呼んでいた。糸の先にこの葉を丸めて結びつけ、カエルの前で揺らすとすぐに食いつき、簡単にカエルが捕れたものだ。水田の周りや水辺などに群生。ピンク色の花はまるでコンペイトウのようだ。名前は溝に生えるソバに似た草の意味。葉の形が牛の顔を連想させるとして「ウシノヒタイ」の別名もあるそうだ。

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ツルボ(蔓穂)

鉛筆ほどに伸びた茎、その先に穂のように咲く淡い紫色の小花。8月も終りごろになると、かわいいツルボの花に出会える。触れずにそっとしておきたいような 花だ。花の季節には葉が姿を消している。春先に長さ約20センチ、赤茶を帯びた細長い茎をどっさりと伸ばすが、夏には枯れてなくなり、花後にまた生えてく る。「スルボ」「サンダイガサ」の別名もあるそうだ。

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カヤツリグサ(蚊帳吊草)

暑い季節に咲くカヤツリグサの花はまるで線香花火のようだ。茎を両端から2つに裂くと、蚊帳を吊ったような四角形になるところから名前がついたという。そ ういえば蚊帳を知らない人も増えてきたが、昔は夏の必需品だった。中にホタルやセミを放したり、カミナリが怖くて逃げ込んだり…。楽しい思い出も多い。

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ミソハギ(禊萩)

青田わきの溝で、まっすぐに伸びたミソハギの花が咲きはじめていた。盆になったらきっと切り取られ、仏前に供えられることだろう。高さは80cmほど。多 くの枝を出し、葉のつけ根に赤紫色の小花を穂のように群れ咲かせる。名の由来はいろいろ説があり、聖(精)霊花、溝萩とも呼ばれる。花ことばは「慈悲」 「意思の固さ」。

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フシグロセンノウ(節黒仙翁)

やや湿った草地に生えるフシグロセンノウの花はよく目立つ。背が80センチ近いせいもあるが、何よりも鮮やかな朱赤色が目を引く。5弁で直径は約5セン チ。名前の由来は、茎の節が赤黒いため。センノウは鎌倉時代に廃寺となった京都・嵯峨の仙翁寺で初めて栽培された、とされるところから。センノウの仲間は 花弁に裂け目が入るが、フシグロは裂けていない。10月ごろまで見られる。

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オカトラノオ(岡虎の尾)

赤みを帯びた茎、その先端に白い小花をつけ、弓なりに曲がる花穂。強い日差しの中、群れをなしたオカトラノオの花が、おいでおいでをするかのように揺れて いる。花穂がトラの尾に似ているとしてこの名がついた、とされている。だが、どう見ても”猫の尾”だ。虎尾草(とらのお)、丘虎の尾などとも書く。夏至の ころからが花の盛り。

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ガクアジサイ(額紫陽花)

子どものころ、にわか雨がうれしかった。校門まで迎えに来る母と一緒に帰れるから。竹の骨に紙ばりの重たい傘。それをぐるぐると回しながら裸足で歩いたこ ろがなつかしい。梅雨といえばアジサイ。中でも、花の咲き方が額縁のようだとして名づけられたガクアジサイが好きだ。略して「額の花」とも。花言葉は「ひ たむきな愛情」

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ノイバラ(野茨)

間もなく雨の季節。若葉の間から真っ白な小花をいっぱい咲かせるノイバラは清楚で趣きがある。特に雨の日に見る花は一段ときれいで心が和む。バラの原種で 花は5弁。花径は2センチほどだが香りがある。秋に赤く色づく小さな実もかわいい。細長いつる性の枝にはとげが多く、うっかり触れて痛い目にあった人も多 いはずだ。花茨、野薔薇(ばら)ともいう。

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チョウジソウ(丁字草)

” 青い星”をちりばめたようなチョウジソウの花はちょっとエキゾチックな初夏の花だ。花の形が丁字(チョウジ)に似ているとしてこの名前がついたらしい。川 辺など湿地に自生する多年草。草丈は50センチほど。直立した茎に柳のような葉をつけ、先端で枝を分けて群青(ぐんじょう)色の5弁の小花を咲かせる。水 気の少ない庭でもよく育つ。

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ヤマブキ(山吹)

「やまぶき色」と呼ばれる濃い黄色の花は、ひときわ鮮やかで人目を引く。渓谷のほとりなどに自生。背丈ほどに伸びた茎に5弁の花を次々と咲かせる。「七重 八重花は咲けども山吹の…」と歌に詠まれたのは八重山吹という園芸種。八重には実はつかないが、一重咲きには実がつく。茎の中心にスポンジのような白い髄 (ずい)があるのが特徴。

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ミツバツツジ(三葉躑躅)

田植えの準備が盛んになるころ、山のあちこちが濃いピンク色に染まり始める。ミツバツツジの花の季節だ。雑木林の深緑がまだ開いていないこともあって、遠 くからでもよく見えるのがうれしい。木の高さは2m前後。花のあと葉が3枚ずつでることからこの名前に。日本は約200種が自生する”野生ツツジの宝庫” だそうだ。

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ミヤマカタバミ(深山酢漿)

杉林などの木陰でひっそりと咲いているミヤマカタバミは、まるで物静かな少女のようだ。1971年(昭和46年)、三瓶での植樹祭に出席された昭和天皇は この花を見て、三瓶山の麓にて、と題し「春浅き林を行けば白花のみやまかたばみむれ咲きにおふ」と詠まれた、という。草丈は10cm余り。うつむきかげん の白い花、ハート形の3枚葉、どっちもかわいい。

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