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カテゴリー別アーカイブ: ハ〜ホ
フリージア
形の茎に行儀よく並んでつぼみをつけ、下から順に咲き進む姿が愛らしい。鮮やかな花の色が黄、白、桃、紫とそろっているのと、香水にも用いられる香りの良さで人気がある。南アフリカ原産で大正時代初めごろ渡来、浅黄水仙(あさぎすいせん)の和名がある。花言葉は「無邪気」「潔白」
ヒトツバ(一つ葉)
暖かい地方の岩の上や樹の幹などに着生する常緑多年生のシダ。針金のような茎をはわせ、長い柄のある葉をまばらにつける。葉の長さは約20㎝。厚い革質で表は濃い緑、裏は胞子で褐色に染まる。単葉のためこの名がついたという。愛好家は盆景やこけ球にして楽しむ。
ピラカンサ
つややかな実がたわわにつく姿は住宅街でもひときわ目立つ。葉の緑と赤い実のコントラストがいい。ヨーロッパ東南部などの原産で日本には明治時代に渡来したという。ピラカンサとはギリシャ語で「火のような実と刺のある木」という意味だそうだ。花言葉は「燃ゆる恋」「快活」
ハナタデ(花蓼)
数あるタデの中では最も小さく、繊細さを感じさせる。頼りないほど細い花茎に、淡紅色の小さい花をまばらにつけるが、開く花は少なく、ほとんどがつぼみのような形のままだ。山野の草むらなどに生え、ヤブタデの呼び名も。茎の下部は地をはい、上の方は立ち上がる。高さは30㎝ほど。
ハナゾノツクバネウツギ(花園衝羽空木)
名前は知らなくても、近年生け垣などでよく見かける。常緑で初夏から秋まで、枝先に白い小さなラッパのような花をたくさんつける。「つくばね」に似たがくは、花後も赤く色づいて長く株を彩る。中国原産で、アベリア、ハナツクバネとも呼ぶ。花言葉は「謙譲」「親しみ」
フヨウ(芙蓉)
美人のほめ言葉に「芙蓉の顔(かんばせ)」というのがある。先人は粋なたとえを思いつくものだ。秋の気配を感じるころ、楚々とした風情の花が次々と咲きだす。だが、夕方にはしぼむはかない一日花なのが惜しい。古くは枝の繊維が布の原料や薬に使われたという。花言葉は「繊細な美しさ」「富貴」
ハナゾノツクバネウツギ(花園衝羽空木)
名前は知らなくても、近年生け垣などでよく見かける。常緑で初夏から秋まで、枝先に白い小さなラッパのような花をたくさんつける。「つくばね」に似たがくは、花後も赤く色づいて長く株を彩る。中国原産で、アベリア、ハナツクバネとも呼ぶ。花言葉は「謙譲」「親しみ」
冬のアジサイ(紫陽花)
雨の季節を鮮やかに彩ってくれたアジサイが、寒風の中でもうひと花咲かせている。花の色も葉もさっぱりと落して。まさに自然がつくったドライフラワーだ。薄茶色一色になった姿には少々寂しさを覚えるが、捨てがたい趣がある。雪に埋まっても花の形が崩れないでいてほしい。
ベニハナボロギク(紅花襤褸菊)
大きく曲がった枝、その先に赤茶色のはけをつけたような筒形の花がぶら下がる。名前もだが、花の咲き方もまたユニークだ。道ばたや空き地に生える1年草で、高さは1mにも。アフリカ原産で日本では昭和22年に初めて発見されたという。綿毛のついた種子が風で飛んで広まった。
ベニバナ(紅花)
古くから口紅や染料などの材料として栽培されたベニバナ。名前から赤い花を想像しそうだが、アザミによく似た花は濃い黄色。時がたつにつれて赤くなり、切り花、ドライフラワーとしても好まれる。若葉はサラダに、種子からは食用油が採れる。花言葉は「化粧」「あなたに染まる」
ヒサカキ(柃)
冬に入るころ、葉の下に黒いつぶらな実を無数につけているのに気づいた。山地でよく見る雑木だが、数少ないサカキ(榊)の代わりに神仏に供えられ、シブキと呼ばれることも。実をつぶすと青黒いインク色になるため、昔は子どもたちがインク遊びをしたという。姫榊と書くことも。
ヒメジョオン(姫女苑)
まっすぐな茎、細い枝の先には白い小さな花がびっしり。花畑のように咲いている空き地で、花摘みに夢中になっている少女らに出逢った。だれに贈るのかな…。明治初期に北米から入ったらしいが、いまやどこでも見られるほどに広がった。夏から秋までつやのあるかわいい花をつける。
フタバアオイ(双葉葵)
葉に隠れるように下向きに咲く花は盃を伏せたような珍しい形だ。山地に生え、高さは10㎝ほど。地をはって伸びる茎からハート形の葉を2枚出し、その間から紫褐色の花を1個つける。徳川家の家紋はこの葉を3枚組み合わせたものだそうだ。別名加茂葵。花言葉は「細やかな愛情」
ハナニラ(花韮)
3月半ばから住宅周辺や土手などで、星の形をした淡い紫色の花が点々と咲き出す。南米原産で、英語名は”春の星花”とか。15cmほどの茎に1輪だけ開く。花びらに1本の筋があり、花の下は筒になる。葉の形や臭いがニラに似ているのでついた名らしいが、毒性があって食べられない。(20160327りびえーる掲載)
ハゼラン(爆蘭)
花が午後の2時間あまりしか開かず、出雲地方では”四時草(よじそう)”と呼ぶが、通称は三時草(さんじそう)だとか。30cmほどの細い花茎に極細の花がまばらに咲き、つぼみや実も丸くて赤いので線香花火のようだ。熱帯地方原産で明治時代に渡来、野生化したという。原産地では肉厚の葉を野菜にするらしい。(20150809りびえーる掲載)
ハルサキシュウメイギク(春咲秋明菊)
梅雨が近づくと、わが家の庭で清楚な花が次々と咲き出す。姿が秋明菊に似ていて春から咲くのでこの名で呼ばれるが、元は北米原産でアネモネ・バージニアが本名とか。丈が50cnほど。白い花と細長い緑色の実の彩りがすばらしい。実は熟れると綿毛になって散っていく。(20150614りびえーる掲載)
ヒメフウロ(姫風露)
ピンクの花がペアになって葉の上に次々と顔を出す。花も葉もちいさくてかわいいのでこの名に。山地に生える一年草だが、近年は住宅街でもよく見る。高さは40cmほど。花後にくちばしに似た実をつけ、種子が熟すと先端から糸でぶら下がるのが珍しい。別名シオヤフウロ。(20150510りびえーる掲載)
ボケ(木瓜)の実
葉を落とし、身軽になったボケが梨のような黄色の実をつけている。名の由来は、この実を瓜(うり)と見た漢名の木瓜(ぼけ)から。古代中国では、女性が求愛のためにこの果実を投げたという。熟れた実は香りがよく、木瓜の実酒をつくるほか、漢方薬にもなる。花言葉は「熱情」「先駆者」
フウラン(風蘭)
白い花は気品にあふれ、香りも高く人気がある。江戸時代に富貴蘭(ふうきらん)の名で武士や富豪の間で流行して広まったという。老木に着生する野生ランで風通しのよい梢に着くことからこの名に。10㎝ほどの硬い葉の上に咲く花は小さいが、距(きょ)と呼ばれる細い管がしっぽのように長く伸びるのが特色だ。
フデリンドウ(筆竜胆)
山道で初めて見つけたときは、そのかわいらしい姿にうっとりとした。高さは10㎝足らず、淡い青紫色の花が上を向いて咲き競っていた。つぼみの形が筆の穂先に似ていることからついた名前という。春に咲くリンドウの代表格。日当たりのよい雑木林などに生え、花は晴れたときだけ開く。
ヒガンザクラ(彼岸桜)
ひと足早く、彼岸に合わせるように咲くことから名がついたという。花はソメイヨシノより小さく、かれんな淡い紅色だが、つぼみは濃い紅色。葉は花が散ってから伸び出し、初夏に丸い果実が黒紫色に熟れる。「コヒガンザクラ」の別名も。花言葉は「優れた美人」「清潔」
ヒマラヤユキノシタ(ヒマラヤ雪の下)
まだまだ寒いのに、庭の片隅できれいなピンク色の花をつけ、春の訪れを告げている。ヒマラヤ地方原産で明治の初めに渡来。寒さに強く、長く咲くのが受けて広まった。しゃもじのような厚い葉が広がるのが特徴。雪の下から葉をのぞかせている姿からついた名とか。花言葉は「忍耐」「順応する」
ハゼ(櫨)の実
鮮やかに紅葉するハゼ。葉が散ったとたんに、たれ下がる灰白色の実が目を引く。豆粒ほどの実が房になり、寒風になびく姿はなかなか風情がある。古くからこの実で蝋(ろう)を採ったためろうの木とも呼ばれ、九州では藩の勧めで盛んに栽培されたこともあるという。初夏に黄緑色の小花を房状に付ける。
ハツユキカズラ(初雪葛)
粋な名前をつけたものだ。若い葉の色が雪のようだとしてついたという。新芽は濃いピンク色だが、やがて白色に。その後白と緑のまだら模様になり、最後は深緑色にと変化する。年中カラフルで美しく、和風庭園に似合う。山地に生えるテイカカズラの一種とか。別名フイリテイカカズラ。
ヘクソカズラ(屁糞葛)の実
夏の間、かわいい花を咲かせていたヘクソカズラが2度目の輝きを見せている。光沢のある黄褐色の実がつるに連なり、そのままリース飾りに使えそうだ。かわいそうな名がついたのはいやな匂いがあるため。花の形からヤイトバナ、サオトメカズラの別名があるのになぜか定着しない。
ブタナ(豚菜)
細長い茎にタンポポのような黄色の花。空き地などで群れて咲くと華やかだ。ヨーロッパ原産で昭和の初めに渡来、あっという間に全国に広がった。高さは約60cmで、茎に葉がないのが特徴。ユニークな名前は、フランスで豚のサラダという俗名で呼ばれたことによるらしい。
ヒメリュウキンカ(姫立金花)
早春の花といえば黄色が多いが、これほど鮮やかな花は珍しい。3cmほどの花には光沢があり、輝くような金色だ。湿った草原や川べりの日なたに群生。晩秋から芽を出し、春、ハート形の葉の上で次々と咲く。英国が原産地とされ、尾瀬などで見られるリュウキンカ(立金花)とは異種。
ヒュウガミズキ(日向水木)
かわいらしい薄黄色の花で早春の庭や公園を彩ってくれるヒュウガミズキ。同じ仲間で、小花を房状につける土佐水木(とさみずき)に比べて花も葉も枝も小さい。品のある花は茶花としても好まれる。日本特産種らしい。丹後(京都)で発見したとされるが、なぜ日向の名がついたかは不明だ。(20160228りびえーる掲載)
ビワ(枇杷)
ふかふかの防寒服を着込んだようなビワの花が盛りだ。果樹では珍しく花の季節が真冬。実の形が楽器の琵琶(びわ)に似ていることからビワと呼ばれたという。ひっそりと咲く白い花は香りも良く魅力がある。江戸時代に長崎で中国人からもらった種で広まった。花言葉は「ひそかな告白」「静かな思い」
ハナミズキ(花水木)
珍しい形の実だ。ドングリが寄り添ったようで色は真赤。紅葉が散ったあと、枝先に花が咲いたように華やかだ。花や実のほか紅葉や樹形もきれいで、街路や公園などによく植えられる。明治末期に東京から米国にサクラの木を贈ったお礼に届いたという。別名アメリカヤマボウシ。花言葉は「私の想いを受けて」「返礼」
ヒメツルソバ(姫蔓蕎麦)
夏になると、しおらしいピンクの花があちこちで目につく。南米原産で江戸時代の末期、観賞用に持ち込まれ、栽培していたのが野生化したそうだ。花は夜は閉じて下を向くが、朝になると上を向き、昼前から日中だけ開く。鱗形(りんけい)と呼ばれる小指ほどの根で急激に繁殖するため、畑などに植えると駆除するのが厄介(やっかい)だ。
ホタルカズラ(蛍蔓)
春の花なのになんでホタル?と不思議だったが、花の色の鮮やかさや、点々と咲く姿をホタルの光にたとえたのだそうだ。日当たりのよい野山に生える多年草で、つるになって地面をはう。15cmほどの花茎を立て、先端につける青紫の蛍光色の花がひときわ目をひく。花びらに白いすじが浮くのも特徴だ。
バイモ(貝母)
早春に花を見せてくれるバイモはなかなかおしゃれだ。先端をくるりと巻いた葉、内側に網目もようがある黄緑色の釣鐘花。約300年前、球根がせき止めなどに効くとして薬用に中国から入ったが、色や姿の洗練された風情が受け、庭植えや茶花として広まった。「網笠百合」の呼び名も。
ヒヨドリバナ(鵯花)
朝夕に秋の気配を感じるころからヒヨドリバナが咲き出す。小枝の先に白い筒状の花をたくさんつける。フジバカマと間違えやすいが、違うのは茎に短毛があり、葉が3つに裂けないなど。ヒヨドリが鳴くころに咲くから名前がついた、といわれるが定かではない。いたるところに生え、高さは1m前後。花言葉は「清楚な心」「飾らない愛」
ホウチャクソウ(宝鐸草)
日が差さないような林で、葉に隠れるようにして白い花がぶら下がっている。しおらしい雰囲気が魅力だ。花の形が、寺の軒先に飾ってある風鈴(宝鐸)に似ているとしてついた名だそうだ。花は3㎝ほどの細い筒形で、基部は白く、先の方は緑色を帯びている。杉林に多く、高さは50㎝前後。地下茎で広がり、秋に丸くて黒い実をつける。
フジ(藤)の実
灰色の空をバックにぶら下がる紫褐色のフジの実。カラッ、カラッと乾いた音をさせながら風に揺れているところはなかなかの風情だ。さやの長さは10〜20cm。ビロードのような手ざわりだが、手では割れないほど堅い。立春のころ、パチッという大きな音を立てて割れ、種子を飛び散らす
フウセンカズラ(風船葛)
涼しげな葉の陰からたれ下がる果実はまるで紙風船だ。萌黄(ルビ・もえぎ)色からだんだん茶色に熟れていく。ユニークなのは風船の中にある3個の種子。黒い玉に白のハート模様が入っているが、それがサルの顔にも見えるから面白い。白く小さな花は秋まで咲き続ける。花言葉は「あなたと飛び立ちたい」
ハマナシ(浜梨)
浜辺に咲き、梨(なし)のような香りの実をつけることからハマナシ。〝知床の岬に ハマナスの咲くころ…〟の歌のようにハマナスと呼ぶのが多いが、これはなまったものだそうだ。花はバラにそっくりで茎や葉にはトゲが密集。実は食べられる。花言葉は「魅力的な人」。
ハナズオウ(花蘇芳)
学校が春休みになると、紅紫色の花飾りをつけたようなハナズオウが咲き出す。鮮やかで遠くからでもすぐ分かる。江戸時代に中国から伝わり、観賞用として広まった。幹、枝の節々に5弁の小花が密集し、花が終わるまでにハート形の葉を開く。樹皮は解毒薬などになるとか。紫荊とも書く。
ハンゲショウ(半夏生)
白いスプレーを吹きつけたような葉が、まるで花が咲いたように見えるハンゲショウ。面白い野草だ。梅雨のころ、茎の上の方に花穂を出して白い小花を咲かせるのだが、花のつくところの葉だけが白く変色し、よく目立つ。花後はまた緑色に。名の由来は、半夏のころに葉が白くなるからとか、葉が半分化粧したようだから、ともいわれる。水辺に自生し、高さは80cm前後。「片白草(かたしろぐさ)」の別名も。
フタリシズカ(二人静)
4枚の葉をゆったりと広げ、群れをなしているフタリシズカ。一見地味だが、なかなか味わい深い草花だ。高さは30㎝ほど。ほとんどが細い花穂を2本立て、花弁のない白い粒のような花がつく。並んだ花穂の形を、静御前の霊と、その霊に憑かれた女の2人で舞う姿にたとえて名前がついたとか。まれに花穂が1~4本のものもある。
ヒイラギナンテン(柊南天)
とげだらけの堅い葉、その間から飛び出すように咲く黄色の小花。ヒイラギナンテンの花は明るくてかわいい。幹はあまり曲らず、高さは1m前後。公園や庭先などで見かけることが多い。昔は魔よけのために植えた、と聞いたことがある。柊(ひいらぎ)の葉にようなとげがあり、実が南天(なんてん)に似ている、として名前がついたとか。秋に青紫色から黒くなる実は薬用になるそうだ。
ハギ(萩)
秋の花はどこか控え目で、かれんなものが多い。秋の七草の筆頭に挙げられるハギもそうだ。古くから絵画や詩歌にふんだんに登場するほど親しまれてきた。草冠(かんむり)に秋と書いて萩。七草の中でこれだけが木だが、昔の人は草と感じていたのだろうか。家畜の飼料、かご編みの材料などとして使っていたそうだ。花言葉は「柔らかな心」「誠実」。
ヒメシャガ(姫射干)
〝しとやか〟という表現がぴったりだ。淡い紫色の花も、それをかばうように伸びる葉も、ちょっと控え目でかわいい。シャガに似ていて、それより小さいのでこの名がついたとか。草丈は20センチ前後。株立ちし直径5センチほどの花をつける。山地のやや日陰で、湿り気のあるところに自生するが、風情があり育てやすいことから鉢植えで楽しむ人も多い。
ビナンカズラ(美男葛)
葉が落ちた林の中で、真赤に色づいたビナンカズラの実がよく目立つ。その昔、茎から出る粘り気のある汁を整髪料に使ったことからこの名がついたらしい。木に巻きつき、夏、ロウバイの花に似た淡い黄色の花をつける。常緑で葉、花、実とも趣きがあることから公園や庭などにも植えられる。別名サネカズラ(実葛)。花言葉は「再会」。
フジ(藤)
大空にこいのぼりが泳ぐころになると、フジが花の季節を迎える。からみついた高い木の上で、薄紫色の長い花房が風にのって揺れている姿は新緑の中でも目を引く。ヤマブキ、ツツジとともに春の終りの代表的な花だ。つるは強じんで、家具やかご、吊橋などに使われる。花言葉の「恋に酔う」がまたいい。
ヒトリシズカ(一人静)
包むように閉じた4枚の葉が広がると、中から1本の白い花穂。初めは赤紫色の葉や茎がやがて濃い緑色に。林の中で、葉に守られるようにひっそりと咲いている姿は実に清楚だ。静御前の白拍子姿にたとえてこの名がついたとか。草丈は15センチほどで何本かがまとまって生える。別名「眉掃草(ルビ・まゆはきぐさ)」。花言葉は「隠された美」。
フシグロセンノウ(節黒仙翁)
やや湿った草地に生えるフシグロセンノウの花はよく目立つ。背が80センチ近いせいもあるが、何よりも鮮やかな朱赤色が目を引く。5弁で直径は約5セン チ。名前の由来は、茎の節が赤黒いため。センノウは鎌倉時代に廃寺となった京都・嵯峨の仙翁寺で初めて栽培された、とされるところから。センノウの仲間は 花弁に裂け目が入るが、フシグロは裂けていない。10月ごろまで見られる。