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ユキモチソウ(雪餅草)

竹林などに生え、高さは30cmほど。白い球形を丸めた餅にみたててこの名がついた。分布は四国が中心だったようだが、いまは少ないらしい。

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ヤマボウシ(山法師)の実

秋の深まりに合わせたようにヤマボウシの実が紅色に熟れてきた。初夏に枝いっぱいに広がる白い花もはっとするほど美しいが、枝先で揺れる丸い実も負けてはいない。実の直径は1㎝余り。ヤマグワの別名があるように、甘くておいしいが意外に知られていない。動物や鳥の好物とか。

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ヤマノイモ(山芋)の花

暑い盛りがヤマノイモの花の季節だ。長く伸ばしたつるを周りの樹木などにからませ、葉の元から白い花穂が立ち上がる。花弁をほとんど開かず、小さな粒が連なったようで見逃しやすい。雌株には3枚の翼がある果実がつき、葉のわきにむかごができる。芋は自然薯(じねんじょ)と呼ばれ人気がある。

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ユキザサ(雪笹)

花穂全体が花で真っ白になるのを雪に、葉の形を笹に見たてて名がついたという。山地の落葉樹林などに群生する多年草で、高さは約30㎝。山菜としても知られ、若い茎や葉が食べられる。花の後につける小さな実は、秋に赤く透明に熟し、花に負けないくらい美しいが、有毒だそうだ。

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ヤハズソウ(矢筈草)

葉をつまんでひっぱると矢筈形にちぎれるところからこの名がついたという。秋の風が吹き始めることから、道ばたや野原で紅色の小さな花が目をひく。5㍉ほどの蝶形花が3枚葉に守られるようにして咲く姿がかわいい。草丈は30㎝前後だが、横に伸びることが多い。

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ユキヤナギ(雪柳)

しなやかにたれ下がる細い枝に、降りかかる雪のような花。この花が咲くともう春本番だ。柳のような樹形と純白の花からついた名前で、渓谷の岩場などに自生。花が細いところから小米(こごめ)花、岩柳の別名もある。花も美しいが、晩秋の黄葉も見事だ。花言葉は「殊勝」「恥じらい」

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ヤマモモ(楊梅)

ヤマモモの丸い実は真っ赤に熟れたいちごのようだ。違うのは表面につぶつぶの突起があることか。甘酸っぱく、軟らかいので生でも食べるが、果実酒にされることが多い。常緑で堂々とした樹形の美しさから近年、庭や公園などによく植えられる。樹皮は下痢などの薬になるらしい。

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ヤマツツジ(山躑躅)

赤、白、紫・・・と多彩な花をつけて美しいのだが、惜しいのは花や葉に毒があることだ。名前の躑躅(てきちょく)は足踏みしたり、行っては止まったりをくり返す状態のこと。家畜が誤って食べ、中毒を起こしたことからこの字を使ったとか。日本に自生する種類は世界最多らしい。花言葉は「燃える思い」(20150524りびえーる掲載)

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ヤツデ(八手)

大きくて堅い葉から「天狗の羽団扇」とも呼ばれるヤツデ。冬、小さな花が手鞠(てまり)のように咲く姿はたくましく凛々しい。常緑で寒さに負けない生命力から邪鬼(じゃき)の侵入を防ぐ力があるとされ、玄関や鬼門などに植えられた。葉は生薬に。花言葉は「大人の分別」「健康」(20141228りびえーる掲載)  

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ヤブガラシ(薮枯らし)

つるが暴れるように繁殖し、薮をも枯らしてしまうというので名がついたそうだ。夏、葉のわきに小粒で淡緑色の花を傘状に付ける。4枚の小さな花弁は午後には散り、オレンジ色の花床が目につく。ここには蜜があり、アリやハチがこれを吸いにやってくる。別名「ビンボウカズラ」

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ヤマノイモ(山の芋)の実

3つに割れ、3枚の薄い円形膜をもつ実の形が実に面白い。子どものころ、この実につばをつけて鼻の頭にのせ”鼻高面(はなたかめん)”といって遊んだ思い出がある。山に生えるのでついた名で、別名は自然薯(じねんじょ)。細いつるは木などにからみつき、夏ごろからむかごとともに白い小花をつける。

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ヤブミョウガ(藪茗荷)

昼間でも薄暗いような木陰で咲く純白の花ははっとするほど美しい。茎の先に小さな花が段状にまとまって咲き、その後球状の実が藍色に染まっていく。食べるミョウガに姿が似て、やぶなどに生えることからの名前。茎の上部に集まるようにつく葉は長く、光沢がある。別名ハナミョウガ。

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ヤマラッキョウ(山辣韮)

細長い茎の先に鐘形の小花が球のように集まる姿は花火のようだ。名前のとおり、山地の日の当たるススキ草原などに自生。秋、数本の細い葉の中から50cmほどの花茎を出し、紅紫色のかわいい6弁花を咲かせる。日本に約30種あるといわれるネギ属の仲間で、根にラッキョウに似た鱗形(りんけい)がある。

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ヤブツルアズキ(薮蔓小豆)

日差しが柔らかくなるのを待っていたかのように、草むらでヤブツルアズキの黄色い花が目立ち始めた。踊るようにねじれた花と濃い緑の葉がよく合う。畑で栽培するアズキの原種といわれる1年草。ノアズキに似ているが、ヤブツルは実が棒状に垂れ下がるのと、葉の先端がとがることで見分けられる。

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ユウスゲ(夕菅)

名前が示すとおり夕方4時ごろから咲き始め、夜中に満開に。初めて見た時、凛(りん)とした姿と涼しげな色の美しさに感動した。高原に生え、高さは1mほど。香りもよく、風に揺れる様子は風情があるが、夜明けとともにしぼむのが惜しい。「麗しき姿」の花言葉もぴったりだ。

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ヤマボウシ(山法師)

色とりどりの新緑に染まった林の中で、目の覚めるような白い衣装をつけたヤマボウシがまぶしい。近寄ってみると、白い4枚の包葉を花びらのように広げ、その芯(しん)に緑色の丸い花がある。実が熟すと桑の実に似て食べられるので山桑(やまぐわ)とも呼ぶ。近年、庭に植える人も多い。花言葉は「友情」

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ヤシャブシ(夜叉五倍子)

木や草の名前の由来から、先人の感性の豊かさに驚かされることが多い。黒くてでこぼこの実を夜叉(やしゃ)の姿に見立て、実が古くは黒の染料とされたため、おはぐろなどに使われた五倍子(ぶし)に重ねたものらしい。山地に広く自生し、荒れ地にも強いため砂防用にも植えられる。早春に黄緑色の花穂がたれ下がる。実は手芸用にも人気だ。

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ヤブムラサキ(薮紫)

初冬の山道へ入ると、紫色の小さな実をつけたヤブムラサキに出会える。樹高は2mほど。黄色くなった葉が散ったあとの細い枝につく、つやつやした実はなんとも美しい。葉などに毛が多いのが特徴で、触るとビロードを思わせる。夏、毛に埋もれるようにして淡い紫色の小花が群がるように咲く。

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ヤマブキソウ(山吹草)

薄暗い林の中でもすぐ目につくほど花の黄色が際立つ。花がヤマブキに似ているところからの名前だが、違うところは花弁が4枚だという点。物静かな風情があって魅力的だ。湿った林などに群生し、高さは30cm、花は5cmほど。茎や葉をちぎると出る黄色の汁は有毒。別名は草山吹。

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ヤブカンゾウ(藪萱草)

真夏になると、田んぼのあぜや道ばたで燃えるような花を咲かせる。高さは80cmほどで八重咲きが特徴。仲間に一重咲きのノカンゾウなどがある。花の美しさを眺めるだけで憂いが晴れる、という中国の言い伝えから昔は「忘草(ルビ・わすれぐさ)」と呼ばれたという。花言葉は「悲しみを忘れる」

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ヤマシャクヤク(山芍薬)

大きく広げた葉の真ん中にふっくらとした白い花が1輪。ヤマシャクヤクはやさしいお母さんのようだ。直径5cmほどの花は半開き状態のまま3日ほどで散ってしまう。その散り際の潔さがまたいい。奥山地に自生し、背丈は約40cm。秋には清そな花とは対照的に派手な赤い実をつけ、熟すと中から黒い種子がのぞく。

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ユズリハ(譲葉、楪)

ウラジロと並んで正月飾りによく使われる。しめ飾りにつけたり、飾りもちに敷いたり。若葉が開くのを待って古い葉が落ちるので、親が成長した子に後を譲るのにたとえ、縁起のよい木とされてきた。庭や公園でもよく見かける。葉と樹皮は駆虫剤になるそうだ。花言葉は「若返り」「新生」

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ユズ(柚子)

冬の日差しの中で、金色に熟れたユズの実が鮮やかだ。香りの良さから日本料理に珍重され、みそ、もち、酒など用途も広い。古くから冬至にユズ湯に入ると万病を防ぐと伝えられ、いまでもユズ湯は大人気だ。枝の鋭いトゲに何度泣かされたことか…。花言葉は「健康」「幸福」。

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ヤナギハナガサ(柳花笠)

空き地の草むらで、きれいな紫色の花を見つけた。名前は本で知ったのだが、まさに踊りに使う花笠だ。高さは1mほど。四角の茎は毛が生え、たくさんの枝を出す。その枝の先には小花が集まった2〜3cmの花。葉は枝のつけ根にわずかについているだけで、ほとんど目につかない。道ばた、空き地など荒れ地によく生える。南アメリカからの帰化植物だそうだ。

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ユキワリイチゲ(雪割一花)

「瑠璃(るり)色の花がいま見ごろです」—一通の便りが、この花に出会うきっかけだった。一面に広がる葉、そのすき間から伸びた茎には直径5cmほどの清楚な花。川沿いの薄暗い林で、遠慮がちに咲いている花の姿に感動した。花はなかなかがんこで、日が当らないとまず開いてはくれない。早春に咲くのでこの名前に。「瑠璃一花」「裏紅(うらべに)一花」の呼び名もある。また、一花を一華と書くことも。

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ヨモギ(蓬)

道ばたの雪が消えたと思ったら、その下から生き生きとしたヨモギの群れ。少し平べったく見えたのは雪の重みのせいだろうか。若い葉はやわらかくて香気があり、摘んで草餅に。そのことから「餅草(ルビ・もちくさ)」の別名もある。草丈は数十cmにもなり、秋には枝の先に淡い褐色の花をつける。成長した葉は乾燥させ、お灸の「もぐさ」をつくる。

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ヤマハッカ(山薄荷)

暑さがおさまるころからヤマハッカのかわいい花が見られる。ハッカに似て山に生えるのでこの名になったらしい。だが、ハッカの香りはなく、葉をかんでもスッとした清涼感もない。草の丈は50cmほど。日当りのよい草地の中で、枝をたくさん出し、青紫色の小さな花を数個ずつ段状につける。地味な花だが、なかなかきれいだ。

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ヤドリギ(宿木)

名前のとおり他の木に寄生して育つ。下から見ると鳥の巣そっくりだが、近くで見ると神秘的だ。枝が多く、先端に竹とんぼのような形の葉が2枚、枝の節々に黄色の実がいっぱいついている。ヨーロッパでは神が宿る木とされ、クリスマスの飾りに。その下でくちづけをすると結ばれる、との言い伝えがあるそうだ。もうすぐクリスマス…。花言葉は「幸せになる」。

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ヤマブキ(山吹)

「やまぶき色」と呼ばれる濃い黄色の花は、ひときわ鮮やかで人目を引く。渓谷のほとりなどに自生。背丈ほどに伸びた茎に5弁の花を次々と咲かせる。「七重 八重花は咲けども山吹の…」と歌に詠まれたのは八重山吹という園芸種。八重には実はつかないが、一重咲きには実がつく。茎の中心にスポンジのような白い髄 (ずい)があるのが特徴。

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ユキノシタ(雪の下)

苔に覆われた石垣のすき間からユキノシタの白い花が初夏の風にそよいでいる。遠目にみると、まるで雪でも降っているかのようだ。花びらは上の3枚が短く、 紅色のもよう入り、下の2枚が白くて長い。幼い女の子のかんざしを思わせてかわいい。丸い葉は山菜のほか薬草にも。細いひげを伸ばして繁殖する。「鴨足 草」「虎耳草」とも書く。

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ヤブラン(藪藍)

咲く花は うつろふ時あり あしひきの 山菅の根し 思ほゆるかも(大伴家持)にある山菅(やますげ)はヤブランの古名。古くから親しまれたらしく、歌にも数多く登場する。つやのある深緑の葉、その中に立つ 淡い紫色の花茎。見るからに涼しげで、夏の暑さを忘れさせてくれる。葉がランの仲間に似ていることからこの名に。花後に黒光りする実をつける。

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ヤブコウジ(薮柑子)

雪に半分ほど埋もれながら、ヤブコウジがじっと春が来るのを待っている。葉の下にぶら下げた鮮やかな赤い実が愛くるしい。江戸時代から人気が出はじめ、明 治の一時期、葉の変わった品種の栽培がブームになった、と聞く。古くからめでたい植物とされ、今でも正月の飾りに使われる。花言葉は「明日の幸福」「感 謝」。年の初めにふさわしい。

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ヤブツバキ(藪椿)

一年で最も寒い今ごろがヤブツバキの一番きれいな時期だ。野生種で「山椿」とも呼ばれ、花は小ぶりで紅色の一重。花の少ない暮れごろから春まで咲き続け る。いつ見ても飽きない美しさがあるが、文字通りやぶの中で雪をかぶりながら咲いている姿が最高だ。昔から種子からとった油は喜ばれ、女性の整髪用として も珍重された。

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ヨメナ(嫁菜)

“野菊”と呼ばれる種類は多いが、その中でも代表的な花といえる。キク科の多年草。野山やあぜ、道ばたに広く自生し、湿気を好む。春の若芽をゆでて食べる とうまいとの評判だが、残念ながらまだ試してみたことがない。「嫁菜」の名は、花が嫁のように美しい、として付けられたそうだ。勝手な憶測だが、きっと上 品なお嫁さんだったに違いない。

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