カテゴリー別アーカイブ: マ〜モ

ムベ(郁子,2回目)

山野に自生するが、観賞用に門に茂らせて楽しむ。熟れた実はふっくらとし、赤紫色で陶器のように美しい。晩春に白っぽい花が房状に咲く姿も実に負けない趣がある。常緑でアケビに似るが、実が裂けないところが違う。

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ムラサキケマン(紫華鬘)

やわらかい茎の先にびっしりとつく紅紫色の小花。早春、湿った山地で咲き続ける筒状の花はかわいいが、有毒なのが残念だ。名前は、花穂の姿を仏殿の欄間(らんま)などの装飾具のケマン(華鬘)に見立てたことから。黄色の花のキケマンも仲間だ。花言葉は「あなたの助けになる」

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マサキ(柾)

年中葉が生き生きとしていることから生け垣に使われることが多い。この木が最もはなやかになるのは冬だ。長い柄にぶらさがる実が4つに割れ、中から明るい朱色の種が4個顔を出し、急ににぎやかな雰囲気になる。梅雨ごろ緑白色の小花をつける。葉の形から「タマツバキ」の別名も。

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ムクロジ(無患子)

幼いころ、正月になると殻から黒い実を出し、錐(きり)で穴を開けて鶏の羽根を挿し、羽根つきをした。羽子板ももちろん手造り。おもちゃのなかった時代の楽しい遊び道具だった。木の高さは15mにもなり、夏に淡い緑色の小花をつける。果皮は泡立ちがよく、昔から洗剤として使ったという。

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マツバウンラン(松葉海蘭)

糸のように細い茎に淡い紫色の小さな花。春から夏にかけ、道ばたや荒地、芝生などで風にそよぐ姿はしおらしい。唇のような形の花が海蘭(ウンラン)に似ていて、葉が松葉のように小さいのが名の由来とか。北米原産の帰化植物で、高さは50㎝ほど。花言葉は「喜び」「輝き」

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ムスカリ

公園などの花壇で群れて咲くムスカリはまるで青いじゅうたんだ。つぼの形をした青紫色の小花が、ブドウの房を逆さにしたような姿で並んで立っている。地中海沿岸などの原産で約60種類もあるらしい。花の形から別名グレープヒヤシンス。花言葉は「夢にかける思い」「寛大なる愛」

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ムカゴ(零余子)

一茶が「ほろほろとむかご落ちけり秋の雨」と詠んだように、熟れてくると風に吹かれてもこぼれ落ち、収穫には手間どる。ヤマノイモの葉のつけ根にできる肉芽で、指先ほどの緑褐色の粒。なじみがうすくなったとはいえ、炒ったり、ゆでたり、むかご飯にすると秋の味覚として捨てがたい。

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ミモザ

遠目からでもすぐ分かる黄色い花は春を告げる花。毛糸を丸めたような花が房になり、ふわふわとして暖かそうだ。ふつうミモザと呼ばれているのはアカシアの一種で、葉が白っぽいギンヨウ(銀葉)アカシア。オーストラリア原産だが、ミモザの名前はフランスでの呼び名から。(20170226りびえーる掲載)  

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ミカン(蜜柑)

冬のくだもの、といえばまずミカン。中でも最も好まれるのがやわらかくて甘い温州ミカンだ。500年前、鹿児島の長島で偶然に生えたという日本産。種子がなくて食べやすいのだが、子種がなくて縁起が悪い、ときらわれ、広く栽培されたのは明治からだそうだ。花言葉は「花嫁の喜び」「清純」

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ミカエリソウ(見返草)

15㎝ほどの花穂には淡い紅紫色の小花が密生、長いしべが飛び出し、ブラシのような地味な花だ。だが、名前は花がきれいで、通り過ぎたあと振り返って見るというのでついたそうだ。山地の林や沢などに生え、高さは約70㎝。茎の根元は木質化しており、葉の裏に灰色の毛がある。

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ムラサキクンシラン(紫君子蘭)

梅雨時に品のいい花で庭に彩りを添えてくれるムラサキクンシラン。直立した長い茎の先に薄紫色の花が花火のように群がって咲く。南アフリカ原産の多年草で、ギリシャ語名のアガパンサスは〝愛の花〟という意味だそうだ。白花もある。花言葉は「恋の訪れ」「愛の便り」

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ミヤコグサ(都草)

野原、道ばたで丸いマット状に広がる黄色い花が鮮やかだ。かつて京都周辺に多かったためにこの名になったらしいが、いまはどこでも見られる。茎は根元から枝分かれして低く広がり、葉のわきから伸ばした長い花茎の先に蝶形花をつける。高さは15㎝ほど。別名は「淀君草(よどぎみそう)」  

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マルバルコウソウ(丸葉縷紅草)

民家近くの草地でラッパのような小花をつけ、からみついているのをよく見かける。メキシコ原産で江戸時代に渡来、観賞用が野生化したらしい。星形に開く花は1cmあまりで朱赤色、花筒は2cmほど。仲間に糸のような葉で真っ赤な花のものもある。花言葉は「常に愛らしい」「元気」(20150823りびえーる掲載)  

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モモイロヒルサキツキミソウ(桃色昼咲き月見草)

民家の近くの道ばたで見かけるピンクの花は涼やかでかわいい。月見草の仲間はほとんどが夕方から開き昼間はしぼむが、名前の通り珍しく昼間に咲く。北米原産で鑑賞用に渡来したものが広がったらしい。草丈は30㎝ほど。4~5㎝の盃のような花には赤くて細い筋がある。

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モチ(黐)

寒くなるにつれ、丸い実が赤く熟れて美しい。モチで思い出すのが鳥もち。樹皮をはいで打ち砕き、水洗いしてつくった。粘りけが強く、鳥を捕ったり、かつて絆創膏(ルビ・ばんそうこう)の粘着剤にも使われたとか。縁起がいいと庭などに植えられ、堅い幹は印鑑の材料にも。春に黄緑色の花をつける。

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マツバボタン(松葉牡丹)

子どものころはよく見かけたが、近年めっきり見なくなった。強い日差しを浴びながらかわいい花を次々とつけ、夏の庭を彩る。松葉のような葉とボタンに似た花からついた名とか。南米原産で江戸時代に渡来。草丈10㎝で花の色も多彩だ。花言葉は「無邪気」「可憐(れん)」

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ムクゲ(木槿)

ハイビスカスに似たやわらかい花が夏の暑い間、次々と咲き続ける。韓国では国花とされ「無窮花(ムグンファ)」と呼ぶそうだ。ムクゲはこの韓国名がなまったものだという。平安時代に渡来。よく茂り花期も長いことから垣根や庭木に人気だ。花言葉は「デリケートな美」「柔和」

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ミヤコワスレ(都忘れ)

鎌倉時代に佐渡に流された順徳上皇がこの花で慰められ、都恋しさを忘れた、との伝承がある。ロマンチックな名は有名だが、山地に自生するミヤマヨメナを江戸時代に培養したもので、正式名は野春菊(のしゅんぎく)。野菊の仲間では珍しく春に咲く。花言葉は「忘れ得ぬ人」「憂いを忘れる」

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ミセバヤ(見せばや)

江戸中期、吉野山の法師が山で見つけ、歌の師匠に「君にみせばや」の詞を添えて贈ったことからこの名になった、という。白っぽい三輪生の葉を茎に通し、先端にカンザシのような薄紅色の花。姿から舶来だと思っていたが、意外にも日本原産だった。別名は玉の緒(お)。花言葉は「上品な美」「静穏」

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ミスミソウ(三角草)

早春、残雪の中から花を咲かせるところから雪割草(ゆきわりそう)の名前でも知られる。西日本の山林に自生し高さは10cmほど。太平洋側では白花が多く、日本海側では赤、紫、しぼり咲きなど色も多彩という。葉に3つのとがった角があるのでこの名前に。葉の丸いのは州浜草(すはまそう)。花言葉は「信頼」「優雅」

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ムラサキカタバミ(紫傍食)

夏になると、しおらしいピンクの花があちこちで目につく。南米原産で江戸時代の末期、観賞用に持ち込まれ、栽培していたのが野生化したそうだ。花は夜は閉じて下を向くが、朝になると上を向き、昼前から日中だけ開く。鱗形(りんけい)と呼ばれる小指ほどの根で急激に繁殖するため、畑などに植えると駆除するのが厄介(やっかい)だ。

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メガルカヤ(雌刈萱)

数年前、三瓶山の宿で何ともいえない魅力ある草花に出会った。小さな花瓶に生けられ、少し寂しげな風情が部屋の雰囲気にぴったり。後でメガルカヤと分かった。道ばたや草地などに自生し、高さは1mほど。褐色の葉のわきに白い花穂をつける。カルカヤは屋根ふき用に「刈る茅(かや)」の意味。

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ミヤマシキミ(深山樒)

枝の先に集まる赤い実は寒風の中で一段と鮮やかさを増していく。特に雪山での姿はすばらしい。葉がシキミに似て山に生えるのでこの名がついたらしいが、墓地などに植えるシキミとは実の形が違う。春に香りのよい白い花が咲く。樹高は1m前後。有毒植物で葉はかぜ薬になるとか。

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マユミ(檀、真弓)

師走に入るころがマユミの最も華やかな季節だ。紅く色づいた葉、その下にぶら下がる桃色の実。山に生えている木だが、庭木や盆栽として見ることが多い。幹に弾力があり、弓の材料にしたことからついた名で「弓木」ともいう。紅葉もきれいで観賞価値も高く「山錦木」の呼び名も。

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ムベ(郁子)

手のひらのようなつるつるの葉にふっくらとした果実。アケビに似ているが、はっきりと違うのは葉が常緑で、実が開かないこと。同じなのは果肉が甘いことだ。山地のつる性植物だが、生け垣や庭植えも多い。初夏に咲く黄白色の花は香りもいい。花言葉は「楽しい日々」「愛嬌」

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ミツマタ(三椏)

ミツマタといえばすぐ浮かぶのは高級和紙。早春、蜂の巣に似た黄色の花をぶら下げ、揺れている姿はよく目立つ。室町時代に中国から伝わったとか。樹皮が紙の原料になるため広く栽培されたが、次第にすたれて近年では珍しくなった。枝が3つに分かれるのでこの名に。花言葉は「豊かな力」。

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ミョウガ(茗荷)

まるで小さな竹の子が花をつけたように見えるミョウガの花は実に神秘的だ。夏、根元から現れる花穂はつぼみのうちに料理に使うが、そのまま放っておくと淡い黄色の花を次々と咲かす。湿った山野に自生し、香りがいい山菜として人気。名前は「芽香(めか)」が転じたとか。ミョウガを食べると物忘れする、という俗説があるらしいが、真偽は不明だ。

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モモ(桃)

” あかりをつけましょ ぼんぼりに お花をあげましょ 桃の花…”。幼い孫がうれしそうに歌っている。ひな祭には欠かせない花だ。優しそうでかわいい。観賞用の花モモには白、紅、紅白咲き分け、などいろいろあ るが、やっぱり「桃色」がいい。惜しいのは枝ぶりに芸がないことだ。

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マンサク(万作)

マンサクの花は実に変った花だ。黄色の4弁の花びらが、リボンをねじったような姿で枝いっぱいに踊っている。雪の山中でも他に先がけ、まず咲くことから訛(ルビ・なま)ってこの名になったとか。花が早いのと、おもしろさから茶花として喜ばれ、庭木にも植えられる。葉は止血剤になるそうだ。花言葉は「霊感」。

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ミゾソバ(溝蕎麦)

子どものころは〝カエルグサ〟と呼んでいた。糸の先にこの葉を丸めて結びつけ、カエルの前で揺らすとすぐに食いつき、簡単にカエルが捕れたものだ。水田の周りや水辺などに群生。ピンク色の花はまるでコンペイトウのようだ。名前は溝に生えるソバに似た草の意味。葉の形が牛の顔を連想させるとして「ウシノヒタイ」の別名もあるそうだ。

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ミソハギ(禊萩)

青田わきの溝で、まっすぐに伸びたミソハギの花が咲きはじめていた。盆になったらきっと切り取られ、仏前に供えられることだろう。高さは80cmほど。多 くの枝を出し、葉のつけ根に赤紫色の小花を穂のように群れ咲かせる。名の由来はいろいろ説があり、聖(精)霊花、溝萩とも呼ばれる。花ことばは「慈悲」 「意思の固さ」。

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ミツバツツジ(三葉躑躅)

田植えの準備が盛んになるころ、山のあちこちが濃いピンク色に染まり始める。ミツバツツジの花の季節だ。雑木林の深緑がまだ開いていないこともあって、遠 くからでもよく見えるのがうれしい。木の高さは2m前後。花のあと葉が3枚ずつでることからこの名前に。日本は約200種が自生する”野生ツツジの宝庫” だそうだ。

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ミヤマカタバミ(深山酢漿)

杉林などの木陰でひっそりと咲いているミヤマカタバミは、まるで物静かな少女のようだ。1971年(昭和46年)、三瓶での植樹祭に出席された昭和天皇は この花を見て、三瓶山の麓にて、と題し「春浅き林を行けば白花のみやまかたばみむれ咲きにおふ」と詠まれた、という。草丈は10cm余り。うつむきかげん の白い花、ハート形の3枚葉、どっちもかわいい。

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ムラサキシキブ(紫式部)

ほとんど葉を落としたムラサキシキブがたわわに実をつけ、重たそうに傾いていた。夏に咲く淡い紫色の花はそれほど目立たないが、濃い紫の実だけの姿はなか なか風情がある。このきれいな実を「源氏物語」の著者紫式部になぞらえてこの名がついたらしい。山野に自生するが、庭木としても好まれる。花言葉は「聡 明」「上品」。

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マツムシソウ(松虫草)

残暑の中で風にそよぐマツムシソウの花は初秋の風物詩だ。日当りのよい草原で、細長い枝先に母が使っていた針山の形をした直径5cmほどの花をつける。青 紫色の花は、楚々とした、という表現がぴったりで、涼しげだ。マツムシが鳴くころに咲くことからこの名がついたとか。花を咲かせた株は枯れる。草丈は約 70cm前後。

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ムラサキツユクサ(紫露草)

におうような青紫の色の3弁の小花、そばから両手をひろげたように伸びる細長くとがった葉。一風変わった形をしたムラサキツユクサが庭の隅でひっそりと咲 いている。葉や茎が白っぽい緑色なのが花の色を一層引き立てている。草丈は50cmほど。朝咲いて夕方にはしぼむ一日花。雨の季節に長らく咲き続けてくれ るのがうれしい。北米原産とか。

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マンリョウ(万両)

小雪が舞う朝。マンリョウの実を見つけたのか、庭にツグミらしい2羽の鳥がやってきた。実を食べられる前に、と早速描いてみた。冬に赤い実をつける草木は 多いが、これほど深みのある赤色のものはあまりない。センリョウ(千両)に勝る、として名付けられたらしいが、縁起の良い名と実の美しさから両方とも正月 の飾りなどに使われる。

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マツヨイグサ(待宵草)

月の光を待っていたかのように咲くことから一般には「月見草」と呼ぶが、竹久夢二は「宵待草」と呼んだ。“待てど 暮らせど こぬひとを 宵待草の やる せなさ・・・”。夢二が旅先の千葉で出会った女性に一目ぼれ。一年後、再開を夢見て訪ねたが果せず、失意の中で生まれたのがこの歌、といわれている。明治 末期の夏のことだ。

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ミズヒキ(水引)

ミズヒキが、長く伸ばしたひげに真っ赤な小花をいっぱいつけ、秋の日差しを楽しんでいる。その姿が、進物などを結ぶ赤い水引に似ていることから命名された らしい。ゴマ粒ほどの小さな花だが、開いてくると上下が紅白に染め分けられていて驚いた。観賞用に庭に植える家も多い。花が白一色のものはギンミズヒキ (銀水引)と呼ぶ。

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