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カテゴリー別アーカイブ: ア〜オ
ウズラバタンポポ(鶉葉蒲公英)
ヘラ形の葉から細長い花茎を立てて咲く3cmほどの黄色い花は鮮やかだ。長い葉には赤紫色のウズラの卵もようの斑点があり、緑に白い毛が密生するのが特徴。ヨーロッパ原産の多年草で高さは約30cm。
エニシダ(金雀枝)
黄色い蝶形の花が雀が群がっているようだとしてこの名がついた。西ヨーロッパ原産で江戸時代に日本に渡来。緑の葉の中に咲く花はひときわ目をひき、生け花用に広く植えられている。花言葉は「清楚」「熱情」
イチイ(一位)の実
密に茂った葉の陰からのぞく丸い小さな実がかわいい。赤く色づいた多肉質の実は甘くて食べられるが、黒い種は有毒だそうだ。山地に自生する常緑樹で、庭や生垣にも植えられる。昔、この木で高官の笏(しゃく)を作ったことからこの名がついたとか。横に広がるキャラボクは仲間。
オオバコ(車前草)
道ばた、空き地などどこにでも生え、踏みつけにも負けず生きるオオバコ。スプーンのような葉を広げ、春から秋にかけ、10㎝ほどの花穂に白い小花を咲かせる。とかく雑草としか見ないが、葉や種子はせき止め、利尿剤などに使われ、薬草として役立っていることは案外知られていない。
ウメガサソウ(梅笠草)
背丈はわずか10㎝ほど。梅雨のころ茎の先に白い花1個が下向きに咲く。小さくてつい見逃しがちだが、花も姿もかわいいし趣がある。乾き気味の雑木林などに生える多年草。名前は、梅に似た形の花が笠みたいに開くことからついた、という。花言葉は「厳しい美しさ」
アンズ(杏)
梅の花の後は淡い桃色のアンズの花の出番だ。5弁の花は梅よりやや大きく、がくが濃い紅色のため、全体がほんのりと暖かそうに見えるのがいい。夏につける黄色の実は甘酸っぱい。ジャムにしたり、種子は漢方薬などに利用する。中国から渡来。花言葉は「誘惑」「乙女のはにかみ」
オオアレチノギク(大荒地野菊)
道ばたや空き地、街路樹の根本などでよく見かけるありふれた草だ。1mほどの真っすぐな茎の上部から多くの枝を広げ、円錐状に細い花をつける。全体に白い毛が生え、花びらがないのが特徴。南米原産で、15世紀から世界的に広がり、日本には大正時代に渡来したらしい。花言葉は「真実」
オトコエシ(男郎花)
盆花として知られるオミナエシに姿は似ているが、茎が太く、葉も大きくてたくましい感じだ。野山の半日陰に生える多年草で、高さは1mほど。全体に細い毛が密生、秋、枝先に白い小さな5弁花が群がって咲くが、それほど目立たない。花言葉は「野性味」「生命力」
アキカラマツ(秋唐松)
広げた枝いっぱいに線香花火のような花を咲かせるアキカラマツ。花の姿をカラマツの葉に見立てて名前がついたそうだが、松葉に見えるのは花びらではなく雄しべ。山地の草原や木陰に生える多年草で、高さは1mほど。濃い緑の小葉と黄緑色の花は地味だが、涼しそうで風情がある。
オオケタデ(大毛蓼)
背丈ほどの茎に、弓なりにたれる花穂。色鮮やかな花は人目をひく。アジア原産で、江戸時代に薬草として渡来。栽培されていたのが河原などに野生化したらしい。名前の由来は全体に毛が多いことから。葉をもんでマムシなどの毒消しにしたとか。花言葉は「思いやり」「雄弁」。
アカバナ(赤花)
頼りなさそうな細い茎に紅紫色のかわいらしい小花。この花が咲くと暑い季節の始まりだ。山野の湿地に自生する60cm前後の多年草で、1.5cmほどの4弁花が次々と咲く。名前は花の色からではなく、花のころから茎の下葉が紅葉するのでついたそうだ。種類は10種を超えるらしい。
イタドリ(虎杖)
漢字ではいかついようだが、杖は茎、虎は茎にあるまだら模様のことだそうだ。春に顔を出す太い茎は昔から山菜として利用され、根は胃薬などに、大きな葉はたばこの代用にされたこともあったとか。こどものころはよく生でかじった。方言の呼び名は数百もあるという。
ウメバチソウ(梅鉢草)
白い花の形が家紋の梅鉢紋に似ているところから名がついたという。山地や山すその草原に生える多年草。ハート形の厚い葉の間から20㎝ほどの茎を出し、1枚の葉と3㎝ほどの花を1輪つける。数本がかたまって点々と咲く姿はまるで仲よし家族だ。花言葉は「いじらしい」
イネ(稲)
“実るほど頭の下がる稲穂かな” 田んぼ一面に金色の稲穂が波打つ風景を目にすると自然と心が安らぐ。日本では3千年も前から栽培されたといわれ、最も身近で大切な作物。多くの文化も生んできた。だが近年、かつての美田には草木がはびこり、荒廃が進む姿は何とも悲しい。
ウチョウラン(羽蝶蘭)
山地の湿った岩やがけに生えている小形の野生ラン。高さ10cmあまりの茎の先に咲く紅紫色の小さな花がかわいい。特徴は花が同じ向きに咲くのと、細い葉が眉のように見えることだ。昭和の終りごろからブームが起こり、園芸新種が増えた。花を蝶にたとえての名。別名「胡蝶蘭」「岩欄」(20150712りびえーる掲載)
イワウチワ(岩団扇)
つやのある丸い茎にかわいい薄桃色の花が一輪。ひと目見て気に入り、愛好家に分けてもらった。やや暗い山地の岩場などに生え、3cmほどの花を横向きにつける。長い葉柄と葉脈が目立つのが特徴だ。円形の葉をうちわに見たてて名がついたという。花言葉は「春の使者」(20150322りびえーる掲載)
オウレン(黄蓮)
雑木林で、雪どけを待たずに咲き出す星形の花はおどろくほどきれいだ。古ぼけた葉に囲まれ、短い花茎に1cmほどの白い花が3個ずつ咲く。花後、伸びた茎につく果実も車輪状にひろがっていてなかなかおもしろい。黄色の根茎は古くから胃腸薬として知られる。花言葉は「変身」(20150222りびえーる掲載)
イヌビワ(犬枇杷)
冬山で出会う実はビワというより小さなイチジクだ。果実がビワに似ていて食べられるが、小粒で味が悪いのでこの名前がついたらしい。海岸近くの山地などに多い落葉低木。春、イチジクに似た花をつけ、樹皮を傷つけると乳白色の汁が出る。別名は「山枇杷」「姫枇杷」(20150125りびえーる掲載)
アキグミ(秋茱萸)
赤く熟れた丸い実をほおばると、甘酸っぱい味とともに、我先にと競って食べた子どものころを思い出す。高さ2mほどの落葉樹。初夏に筒状の小花をつけ、秋、白い斑点のある小さな実が霜が降るころに赤くなり、甘みを増していく。果実酒にすると美しい色が出るそうだ。
イナカギク(田舎菊)
〝夕空はれて 秋風吹き…〟日当たりのよい山道の斜面などで、群れるように咲く白い花が目をひく。草丈は50㎝ほどだが、大きく育ったものは横に倒れたりし、草の中で花が浮いているように見えることも。西日本に多く、京都・山城の名をとってヤマシロギクの名もあるらしい
イワカガミ(岩鏡)
ピカピカ光るような葉の中心から茎を出し、下向きの花を数個つける。ピンク色の花は筒状で縁が細かく切れ、フリルのようですてきだ。光沢のある厚くて丸い葉を鏡に見立てての名とか。やや高地の林や岩場に生え、高さは20㎝足らず。5㎝ほどの葉には長い柄がある。花言葉は「忠実」
アメリカセンダングサ(亜米利加栴檀草)
とげのある種子がひっつきやすく、衣服に取りつかれた人も多かろう。道ばたや田んぼ、畑の周りなどに生え、高さは1mほど。茎が赤茶色なのがよい目印だ。小枝の先に黄色の花をつけ、花を囲むように小さな葉のようなものがつくのが特徴。名のとおり北米原産で、別名セイタカタウコギ。
オオイヌタデ(大犬蓼)
数あるタデの仲間の中で最も大きく、よく目立つ。赤のまんまと呼ぶイヌタデに似て大きいのでついた名というが、花の色は赤いのは少なく、白っぽいものが多い。枝が多く、その先に花がぎっしりついた7cmほどの花穂がたれ下がる。湿気のある空き地、畑の周りなどに生え、2m近くにも。
オドリコソウ(踊子草)
茎をとり囲むように咲く花たちは、名のとおり笠をかぶった踊子が輪になって踊っているように見える。花にはほのかな香りがあり、抜いて吸うと蜜が甘い。子どものころ経験した人もあろう。野山の道ばたや林の縁など半日陰に群生する多年草で、高さは40cmほど。花言葉は「快活」「陽気」
イヌホオズキ(犬酸漿)
紅葉シーズンだというのに、イヌホオズキは青々とした葉に花まで咲かせて元気なものだ。白い小さな花のあと、ホオズキを小さくしたような実をつけ、熟すと黒色になる。有毒植物とされるが、インド、ニューギニアなどでは野菜として市場に並んでいたらしい。どうやら実に毒性があり、葉や茎は解熱や利尿などの薬になるそうだ。
アサツキ(浅葱)
梅雨が近づくころ、アサツキの丸い花が咲き出す。淡い紫色の小花が球のように集まった花はかわいくてきれいだ。山地や海岸に自生し、春先の若い葉や茎は甘みがあって汁の実やみそ和(あ)えに好まれる。葉の色が浅くて「浅(あさ)つ葱(き)」から名前だとか。センボンワケギ、イトネギの別名も。
ウキツリボク(浮釣木)
赤い上着に黄色のスカート。一度見たら忘れられない面白い花だ。ホオズキのような赤いところががく(萼)で黄色が花びら。その姿が釣りに使うウキが浮いているようだ、として名づけられた。高さは1mほど。熱帯性植物だそうだが、寒さに意外と強く、花期も春から年末ごろまでと長い。花言葉は「尊敬」
アケボノソウ(曙草)
おしゃれな花だ。白い星形で、花びらには緑の斑点2つと紫の細い点がちりばめてある。その模様を夜明けの星空に見立て名づけられたらしいが、これもまたいい。山地の水辺や湿地に生えるリンドウ科の2年草。高さは60cm前後が多い。花が小さく、近くで見ないと模様の美しさに気づかない。
エビネ(海老根)
新しい葉に包まれて伸びた茎に、鳥が羽ばたいたような形の花が咲く。七夕(たなばた)飾りのようににぎやかだ。花の色や形が多彩で人気が高く、品評会なども盛ん。名前は根が連なっている姿がエビに似ているとしてついたらしい。雑木林などに自生。化偸草(えびね)とも書く。花言葉は「謙虚な恋」「誠実」
アマナ(甘菜)
“春が来た 春が来た…”と口ずさみながら川辺を歩いていたら、花をつけたアマナの群れに出会った。だらりと広げた2本の細長い葉、その中央から伸びた10cmほどの茎の先には白地に紫の筋がある鐘形の花。けなげな姿に思わず見とれてしまった。食用にもなる球根が甘いことからの名前。日当たりのよい土手などに生え、葉が白っぽい。
アケビ(木通)
春に宝石のような花を見せていたアケビが、口を開けた大きな実をぶら下げていた。からみついた木によじ登り、実を採って食べたころを思い出す。果肉には黒い種が多くて食べにくかったが、甘くて風味があった。つるはかごなどの材料にも。花言葉は「才能」「楽しい発見」。通草とも書く。
アサガオ(朝顔)
夏には欠かせないのがアサガオだ。子どもたちは花を数えたり、観察日記に書いたり、大人は幼い思い出とダブらせて楽しむ。早朝に咲き昼にはしぼむ半日花。ネパール原産のものが奈良時代に薬用として日本に入り、江戸時代に多くの新品種がつくられたという。花言葉は「はかない恋」
オトギリソウ(弟切草)
真夏になると、直立した茎の先の小枝に黄色い花が群がるように咲く。地味な花だが、名前の由来がおもしろい。この草からつくった薬が鷹(たか)の傷に効くことを兄が秘密にしていたが、弟が他人に漏らし、怒った兄が弟を切り殺したという鷹匠伝説からこの名がついたという。日当たりのよい野山に生え、高さは50cmほど。
アヤメ(菖蒲)
優劣がつかない美人を形容して「いずれがアヤメかカキツバタ」とよくいう。それほどよく似ていて美しく、区別がしにくいが、花びらの模様(もよう)で見分ける方法がある。垂れ下がった3枚の花びらに黄色と紫の網目(あみめ)模様があるのがアヤメだ。白いすじがあればカキツバタ。黄色のすじがノハナショウブ。花言葉は「よき便り」「神秘な人」。
ウグイスカグラ(鴬神楽)
名前が面白い。若葉が伸びると同時に、ぶら下がるようにして咲く淡い紅色の小花。これをウグイスが神楽を舞う姿に見立てた、としたらすばらしい。花はやや曲がったラッパ形。花にもましてきれいなのは梅雨ごろ赤く熟す卵形のすき通る実で、昔は子どもが喜んで食べた。(2010年3月28日りびえーる掲載)
イズモコバイモ(出雲小貝母)
20cm足らずの茎の先に鐘のような小さな花。内気といわれる出雲地方の人に似たのか、淡い日を浴びながら下向きの花がかすかに揺れていた。遠慮がちな姿が何ともかわいく人気が高い。発見地からつけた名前。島根が誇る代表的な早春の花だが、自生地が減り絶滅が心配されている。早春によく日が当たる山の斜面などに生える。
アキノノゲシ(秋の野芥子)
透(す)き通るような薄黄色の花は秋の空によく似合う。直径2cmほどの花は地味だが、草丈がのっぽだからすぐ目につく。花が開くのは日中だけ、夜や雨の日は閉じる。道ばたなど日当たりのよい場所に自生し、高さは2mにも。変わった形の葉も多く、茎や葉を傷つけると白い液が出る。春に咲くノゲシに似て秋に咲くのでこの名になったとか。
イチヤクソウ(一薬草)
薄暗い山道で真っ白なイチヤクソウの花に出会うと何か得をした気分になる。下向きに咲くウメに似た花の凛とした雰囲気がたまらない。林などに生える多年草。花茎の高さは20cmほどで、つゆが開花期。名前のように昔から止血、解毒、かっけ(脚気)の薬などに使われた。
イワフジ(岩藤)
初夏の庭を彩ってくれるものにイワフジがある。濃い緑の葉の下から伸び出すフジに似た紅色の花。控え目な雰囲気がいい。山や川岸に自生する多年草で、高さは50cm前後。花穂が上向きにつき、たれ下がらないのが特徴だ。観賞用に庭に植えられることが多く「庭藤(にわふじ)」とも呼ばれる。
イワギリソウ(岩桐草)
岩山のわずかな土と苔に必死にしがみつきながら、かわいい紫色の花をつけている。その生命力のすごさは驚くばかりだ。厚くて毛のある葉を広げ、数本伸ばした15cmほどの花茎に3〜5個の花が下向きに咲く。名前は花が桐の花に似て、岩に生えるところからついたとか。残念ながら近年、乱獲されて全国的に激減しているらしい。常緑の多年草で白い花のものもある。
アオキ(青木)
若枝が青いのでこの名がついたらしい。葉も年中生き生きとした緑色のうえ、だ円形の赤い実がきれいなことから庭木としても人気だ。山地の日陰などに広く自生し、高さは1〜2m。春、紫がかった小花を咲かせる。葉に斑入りのものも多く、近年は外国でも愛好家が増えたそうだ。葉がやけどの薬になるとか。花言葉は「初志貫徹」「変らぬ心」。
ウラジロ(裏白)
ふだんはほとんど見向きもされないウラジロだが、正月となると急に重宝がられる。二つの葉が向き合っていることから「諸向(ルビ・もろむき)」とも呼ばれ、夫婦和合の象徴に。また、葉の裏が白いのを夫婦とも白髪になぞらえ、めでたいものとしたという。しめ縄や新年の飾り物に広く使われているのもうなずける。山地に群生する常緑性シダの一種。
ウメモドキ(梅擬)
冬の庭を彩ってくれるものにウメモドキがある。枝いっぱいにつく小さな紅い実がかわいい。山の湿地に生える落葉樹だが、庭木や生け花、盆栽などに好まれる。名前は枝ぶりや葉が梅に似ている、としてついたとか。「落霜紅」とも書くが、霜のころに実が紅くなるからか。名前が似ているツルウメモドキとは別種。花言葉は「明朗」「知恵」。
アセビ(馬酔木)
小さなランプを連ねたようなアセビの花は、春の訪れを知らせてくれる花の一つだ。葉に毒性があり、馬など動物が食べると中毒を起こすことから、この字があてられたという。葉を煎じた汁は殺虫剤や皮膚病の薬に、堅い幹は細工物の使われるそうだ。アシビともいう。花言葉は「いつもあなたと一緒」。
オモト(万年青)
庭石の傍らで、ふだんはあまり目立たないオモトが赤い実をつけ、どことなく誇らしげに見える。山の日陰に自生するが、葉の変化による種類が多く、江戸時代から園芸植物として愛好されてきた。厚い葉が年中青々とし、長生きなところから万年青になったとか。あやかりたいと思う。花言葉は「長寿」。
オカトラノオ(岡虎の尾)
赤みを帯びた茎、その先端に白い小花をつけ、弓なりに曲がる花穂。強い日差しの中、群れをなしたオカトラノオの花が、おいでおいでをするかのように揺れて いる。花穂がトラの尾に似ているとしてこの名がついた、とされている。だが、どう見ても”猫の尾”だ。虎尾草(とらのお)、丘虎の尾などとも書く。夏至の ころからが花の盛り。
オウバイ(黄梅)
早春の花には黄色いものが多い。日光が弱いため、光を吸収しやすいように、との植物の知恵だそうだ。梅が咲くころ、葉に先立って咲き出すオウバイの花も黄 色だ。筒状の小花が梅に似ているところから名がついたらしいが、梅の仲間ではない。つるのような緑色の枝が伸び、地面に垂れて根を出す。中国原産で17世 紀に渡来。「迎春花」の名も。
オッタチカンギク(乙立寒菊)
紅葉の立久恵峡を訪ねると、そそり立つ岩の割れ目で咲いているオッタチカンギクが楽しめる。小さな葉っぱに黄色い花。土がほとんどない岩の間で、どうして生き延びているのか―。 この花を見るたびに、その生命力のすごさに感服する。地元で発見されたことから地名をとってこの名に。貴重な“島根の野菊”が絶えないよう願うばかりだ。