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カワツザクラ(河津桜)

寒さが残る2月初めごろから花を見せてくれる早咲きの桜だ。昭和30年、静岡県河津町で発見されたことでこの名がついた。全国的にはまだ十分に知られていないが、ソメイヨシノに比べ桃色が濃く、開花期が約1カ月と長いのが特徴。山陰では雲南市大東町の川の土手などで見られる。

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ノボロギク(野襤褸菊)

家の周りや道ばた、畑などにはびこるヨーロッパ原産の帰化植物。明治初めに渡来、冬の寒さにも負けず、ほぼ年中花をつける。高さは約20㎝。赤紫色のやわらかい茎に花びらのない黄色の筒状花を咲かせ、実が熟すと白い綿毛が目立つ。その姿をぼろくずに見たてて名がついたという。

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ヒトツバ(一つ葉)

暖かい地方の岩の上や樹の幹などに着生する常緑多年生のシダ。針金のような茎をはわせ、長い柄のある葉をまばらにつける。葉の長さは約20㎝。厚い革質で表は濃い緑、裏は胞子で褐色に染まる。単葉のためこの名がついたという。愛好家は盆景やこけ球にして楽しむ。

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キミノセンリョウ(黄身の千両)

縁起物として万両とともに正月用には欠かせない花材のひとつ。赤い実が盛り上がってつくのが一般的だが、オレンジ色に輝く黄身のセンリョウは美しく、落ちついた趣があってすばらしい。山地の日陰に生える常緑樹で高さは70㎝前後。庭木、盆栽としても人気だ。花言葉は「富貴」「価値」

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タカサゴユリ(高砂百合)の実

真っすぐに立つ茎、その先には3つに割れた飴色の筒。夏の終わりごろ、空き地や道ばたなどで、白い花を下向きに咲かせていた姿とは一変。空に向かって存在感をアピールしている。筒からは小さな薄い種が風に乗って飛んでいく。台湾自生のユリを改良、高砂族から名をとったものらしい。

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ピラカンサ

つややかな実がたわわにつく姿は住宅街でもひときわ目立つ。葉の緑と赤い実のコントラストがいい。ヨーロッパ東南部などの原産で日本には明治時代に渡来したという。ピラカンサとはギリシャ語で「火のような実と刺のある木」という意味だそうだ。花言葉は「燃ゆる恋」「快活」

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ムラサキケマン(紫華鬘)

やわらかい茎の先にびっしりとつく紅紫色の小花。早春、湿った山地で咲き続ける筒状の花はかわいいが、有毒なのが残念だ。名前は、花穂の姿を仏殿の欄間(らんま)などの装飾具のケマン(華鬘)に見立てたことから。黄色の花のキケマンも仲間だ。花言葉は「あなたの助けになる」

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ラッパズイセン(喇叭水仙)

水仙の種類は非常に多いが、中でもこれから咲き出すラッパズイセンが最も多いという。花の内側の副花冠がラッパのように突き出るのが特徴。花の色も黄、白、オレンジのほか、ピンク色などの改良種も。形も大ラッパから小ラッパまでさまざまだ。花言葉は「尊敬」「復活」

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シロミナンテン(白実南天)

ナンテンといえばたわわな赤い実が目立つが、白い実が映える白実南天も上品でいい。赤実に比べ、実の数も株立ちも控え目で、りんとした雰囲気が好きだ。音(おん)が「難転」に通じる縁起木として江戸時代に大流行し、葉の斑入りや実の色変わりで見出されたという。実はせき止め薬に使われる。

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マサキ(柾)

年中葉が生き生きとしていることから生け垣に使われることが多い。この木が最もはなやかになるのは冬だ。長い柄にぶらさがる実が4つに割れ、中から明るい朱色の種が4個顔を出し、急ににぎやかな雰囲気になる。梅雨ごろ緑白色の小花をつける。葉の形から「タマツバキ」の別名も。

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ムクロジ(無患子)

幼いころ、正月になると殻から黒い実を出し、錐(きり)で穴を開けて鶏の羽根を挿し、羽根つきをした。羽子板ももちろん手造り。おもちゃのなかった時代の楽しい遊び道具だった。木の高さは15mにもなり、夏に淡い緑色の小花をつける。果皮は泡立ちがよく、昔から洗剤として使ったという。

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カニサボテン(蟹仙人掌)

クリスマスごろ花が咲くシャコサボテンの後を追うように次々と花をつける。よく似た仲間だが、茎の節々が丸みを帯びているのと、花びらが放射状に開くのが特徴だ。ブラジル原産で、砂漠ではなく樹木に着生しているそうだ。カニバサボタンとも呼ぶ。花言葉は「恋の年頃」

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スギ(杉)

近年、これほど嫌われる花も少なかろう。花粉症の元凶としてだが、かわいそうだと思うのは、子どものころ竹の”杉鉄砲”で遊んだ楽しい思い出があるからだ。早春、枝に群がる薄黄色の雄花が大量の花粉を風で飛ばし、緑の丸い雌花が秋に松笠に似た実をつける。花言葉は「雄大」

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ギョリユウバイ(御柳梅)

細かい葉にしなやかな枝が御柳を、小さな花が梅を思わせる、としてこの名がついたという。ニュージーランド、オーストラリアに自生する常緑樹で、初期の移住者が葉をお茶代わりに飲んだとか。日本では主に鉢植えとして楽しむ。花の色もいろいろ。花言葉は「蜜月」「精神美」

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ヌバタマ(射干玉)

黒いことから「夜」「髪」「宵」などにかかる枕ことばのぬばたまは、ヒオウギ(桧扇)の種子のこと。4mmほどの球で美しい漆黒だ。山野の草地に自生、夏に赤い斑点のある上品な紺色の花をつけ、庭植えや切り花として人気がある。花言葉は「誠実」「強い心」。烏羽玉と書くことも。

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冬のアジサイ(紫陽花)

雨の季節を鮮やかに彩ってくれたアジサイが、寒風の中でもうひと花咲かせている。花の色も葉もさっぱりと落して。まさに自然がつくったドライフラワーだ。薄茶色一色になった姿には少々寂しさを覚えるが、捨てがたい趣がある。雪に埋まっても花の形が崩れないでいてほしい。

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ベニハナボロギク(紅花襤褸菊)

大きく曲がった枝、その先に赤茶色のはけをつけたような筒形の花がぶら下がる。名前もだが、花の咲き方もまたユニークだ。道ばたや空き地に生える1年草で、高さは1mにも。アフリカ原産で日本では昭和22年に初めて発見されたという。綿毛のついた種子が風で飛んで広まった。

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ユキヤナギ(雪柳)

しなやかにたれ下がる細い枝に、降りかかる雪のような花。この花が咲くともう春本番だ。柳のような樹形と純白の花からついた名前で、渓谷の岩場などに自生。花が細いところから小米(こごめ)花、岩柳の別名もある。花も美しいが、晩秋の黄葉も見事だ。花言葉は「殊勝」「恥じらい」

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ミモザ

遠目からでもすぐ分かる黄色い花は春を告げる花。毛糸を丸めたような花が房になり、ふわふわとして暖かそうだ。ふつうミモザと呼ばれているのはアカシアの一種で、葉が白っぽいギンヨウ(銀葉)アカシア。オーストラリア原産だが、ミモザの名前はフランスでの呼び名から。(20170226りびえーる掲載)  

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デンドロビウム

華やかな中にもかれんさのある花は、色も白、ピンクなど多彩で人気のラン。てっきり外国産と思いきや、東南アジアを中心に広く分布、日本のセッコクも仲間だそうだ。名前はギリシャ語のデンドロ(樹木)とビウム(生じる)からついたという。花言葉は「思いやり」「華やかな魅力」

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冬のコウヤボウキ(高野箒)

針金細工のようなコウヤボウキが寒風に揺れながら遊んでいる。おしゃれなドライフラワーだ。昔、高野山でこの枝を束ねて箒をつくったことからついた名前とか。山地に広く生える小低木で、秋にはリボンでつくったような趣のある白い花を咲かせる。花言葉は「働き者」

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コエロギネ・ユニフローラ

玉セッコクだといって40年前にもらった小さなランが冬、品のいい花を次々とつけて楽しませてくれる。正式な名が知りたくて約1カ月間奔走、やっと知人の女性に教わったときは安堵(あんど)した。インド・中国などの山地の樹木に自生するとか。バルブの姿からも“玉セッコク”がぴったりだ。

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ミカン(蜜柑)

冬のくだもの、といえばまずミカン。中でも最も好まれるのがやわらかくて甘い温州ミカンだ。500年前、鹿児島の長島で偶然に生えたという日本産。種子がなくて食べやすいのだが、子種がなくて縁起が悪い、ときらわれ、広く栽培されたのは明治からだそうだ。花言葉は「花嫁の喜び」「清純」

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ヒサカキ(柃)

冬に入るころ、葉の下に黒いつぶらな実を無数につけているのに気づいた。山地でよく見る雑木だが、数少ないサカキ(榊)の代わりに神仏に供えられ、シブキと呼ばれることも。実をつぶすと青黒いインク色になるため、昔は子どもたちがインク遊びをしたという。姫榊と書くことも。

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チゴザサ(稚児笹)

名前のとおりの小さな笹だが、葉の落ち着いた色合いがきれいだ。正月に飾る松竹梅の盆栽の竹がこれ。背が低く庭に植えても30cmほどにしかならず、葉に黄色か白の縦じまが数本入る。盆栽のほか、和風庭園の縁どりや石組みの間、植木の元に根締めとして植えられる。(20160214りびえーる掲載)

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シノブグサ(忍草)

木の幹、石垣、家の軒先などでよく見る着生のシダで、軒忍(のきしのぶ)と呼ぶことも多い。水分や養分の乏しい場所で根を張り、年中青々と元気だ。そのため古くは事無(ことなし)草とか何時迄(いつまで)草などと呼ばれ、葉を帽子に差して無事を祈ったりしたらしい。葉裏に胞子が並び、別名は「八目蘭(やつめらん)」。(20160211りびえーる掲載)  

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カラタチ(枳殻)の実

からたちと聞いてすぐに思い出すのは北原白秋の詩だ。白い花、鋭いとげ、丸い実。春の花は小さくて清楚だが、晩秋にはピンポン玉ほどの果実が黄金色に熟れる。趣があり香りもいい。ミカン類の接ぎ木の台木、生け垣に使われるが、近年は少なくなった。花言葉は「思い出」「心にしみる」(20160110りびえーる掲載)

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ノゲシ(野芥子)

ふだんは目もくれない雑草だが、寒さにめげず咲き続ける姿はけなげで、心を和ませてくれる。田畑や道ばたに生え、タンポポに似た花をつける。葉がケシを思わせ、茎葉を折ると乳液がにじむことからついた名だが、レタスなどに近く毒性はない。若い葉や茎は食べられるという。(20151227りびえーる掲載)

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タラヨウ(多羅葉)の実

子どものころ、この葉の裏にクギで絵や字を書いて遊んだ。このはに字が書ける性質が、昔インドで経文を移すのに使った多羅樹(たらじゅ)に似ているとしてこの名がついたという。戦国時代には木の葉に書いて情報交換したともいわれ、別名「葉書(はがき)の木」。出雲地方では「たらいの木」と呼ぶことも。(20151213りびえーる掲載)

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オウレン(黄蓮)

雑木林で、雪どけを待たずに咲き出す星形の花はおどろくほどきれいだ。古ぼけた葉に囲まれ、短い花茎に1cmほどの白い花が3個ずつ咲く。花後、伸びた茎につく果実も車輪状にひろがっていてなかなかおもしろい。黄色の根茎は古くから胃腸薬として知られる。花言葉は「変身」(20150222りびえーる掲載)

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ダンコウバイ(壇香梅)

木々の芽吹きはまだなのに、枝いっぱいに黄色い小花をつけている。名前は別の植物(トウロウバイ)の中国名で、どうやら花の香りや彩りが似ていて間違えられたらしい。山に生える3mほどの落葉樹。秋には実が赤から黒色に熟し、葉の黄葉も見事だ。別名ウコンバナ。(20150208りびえーる掲載)  

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イヌビワ(犬枇杷)

冬山で出会う実はビワというより小さなイチジクだ。果実がビワに似ていて食べられるが、小粒で味が悪いのでこの名前がついたらしい。海岸近くの山地などに多い落葉低木。春、イチジクに似た花をつけ、樹皮を傷つけると乳白色の汁が出る。別名は「山枇杷」「姫枇杷」(20150125りびえーる掲載)

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センダン(栴檀)

センダンの実が冬枯れの山を明るく彩っている。遠くから見ると、まるで黄色い花が咲いているようだ。山地に自生。初夏に咲く薄紫色の花も趣があり、庭木や並木にも植えられる。果実は生薬になるほか数珠の材料にも。春木のセンダンは白檀(びゃくだん)のことで別ものだ。花言葉は「意見の相違」(20150111りびえーる掲載)

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ヤツデ(八手)

大きくて堅い葉から「天狗の羽団扇」とも呼ばれるヤツデ。冬、小さな花が手鞠(てまり)のように咲く姿はたくましく凛々しい。常緑で寒さに負けない生命力から邪鬼(じゃき)の侵入を防ぐ力があるとされ、玄関や鬼門などに植えられた。葉は生薬に。花言葉は「大人の分別」「健康」(20141228りびえーる掲載)  

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チゴユリ(稚児百合)の実

落ち葉に半分埋れたチゴユリが、先端に黒い実をつけて揺れている。20cmほどの細い茎で豆粒くらいの実を空に向け、必死に支えている姿がけなげだ。春、うつむいて咲くユリに似た白い花が小さく、稚児のようだとして名がついた。種のほか地下茎を伸ばして繁殖する。別名ネコユリ。花言葉は「恥ずかしがりや」「純潔」(20141214りびえーる掲載)

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ボケ(木瓜)の実

葉を落とし、身軽になったボケが梨のような黄色の実をつけている。名の由来は、この実を瓜(うり)と見た漢名の木瓜(ぼけ)から。古代中国では、女性が求愛のためにこの果実を投げたという。熟れた実は香りがよく、木瓜の実酒をつくるほか、漢方薬にもなる。花言葉は「熱情」「先駆者」

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ケンポナシ

冬が近づくと、ケンポナシの異様に膨(ふく)らんだ〝枝〟が紫褐色に色づいて落ちてくる。この枝は花をつけた茎が肥大したもの。口にすると洋梨に似た甘味があり、かつて子どもたちが食べた。夏に淡緑色の小花が咲き、丸い果実をつけるが、これは食べられない。別名「玄圃(げんぽ)梨」  

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ヒマラヤユキノシタ(ヒマラヤ雪の下)

まだまだ寒いのに、庭の片隅できれいなピンク色の花をつけ、春の訪れを告げている。ヒマラヤ地方原産で明治の初めに渡来。寒さに強く、長く咲くのが受けて広まった。しゃもじのような厚い葉が広がるのが特徴。雪の下から葉をのぞかせている姿からついた名とか。花言葉は「忍耐」「順応する」

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ヤマノイモ(山の芋)の実

3つに割れ、3枚の薄い円形膜をもつ実の形が実に面白い。子どものころ、この実につばをつけて鼻の頭にのせ”鼻高面(はなたかめん)”といって遊んだ思い出がある。山に生えるのでついた名で、別名は自然薯(じねんじょ)。細いつるは木などにからみつき、夏ごろからむかごとともに白い小花をつける。

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ハゼ(櫨)の実

鮮やかに紅葉するハゼ。葉が散ったとたんに、たれ下がる灰白色の実が目を引く。豆粒ほどの実が房になり、寒風になびく姿はなかなか風情がある。古くからこの実で蝋(ろう)を採ったためろうの木とも呼ばれ、九州では藩の勧めで盛んに栽培されたこともあるという。初夏に黄緑色の小花を房状に付ける。

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ハツユキカズラ(初雪葛)

粋な名前をつけたものだ。若い葉の色が雪のようだとしてついたという。新芽は濃いピンク色だが、やがて白色に。その後白と緑のまだら模様になり、最後は深緑色にと変化する。年中カラフルで美しく、和風庭園に似合う。山地に生えるテイカカズラの一種とか。別名フイリテイカカズラ。

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モチ(黐)

寒くなるにつれ、丸い実が赤く熟れて美しい。モチで思い出すのが鳥もち。樹皮をはいで打ち砕き、水洗いしてつくった。粘りけが強く、鳥を捕ったり、かつて絆創膏(ルビ・ばんそうこう)の粘着剤にも使われたとか。縁起がいいと庭などに植えられ、堅い幹は印鑑の材料にも。春に黄緑色の花をつける。

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ヘクソカズラ(屁糞葛)の実

夏の間、かわいい花を咲かせていたヘクソカズラが2度目の輝きを見せている。光沢のある黄褐色の実がつるに連なり、そのままリース飾りに使えそうだ。かわいそうな名がついたのはいやな匂いがあるため。花の形からヤイトバナ、サオトメカズラの別名があるのになぜか定着しない。

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シキミ(樒)

墓地によく植えられ、枝は仏前に供えられるシキミ。雪の舞う中、群がるように咲く黄白色の花には物静かな風情が漂う。全体に香りと毒があり、古くは土葬の周りに植えて獣の害を防いだという。葉と樹皮は線香や抹香(まっこう)の材料に。実は特に猛毒で「悪(あ)しき実」が名の由来。通称「はなの木」

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シャリンバイ(車輪梅)の実

道路の分離帯や街路樹、庭などでいつも見ている木だが、名前を知る人は少ない。変わった名は字のとおり、放射状に出る葉を車輪に、白い5弁の花を梅に見たてたものだという。初夏に咲く花には香気があり、冬には黒紫色の実が見られる。主に暖地の海岸に自生、樹皮は紬(つむぎ)の染色に使われる。

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タチバナモドキ(橘擬)

名前はあまり知られていない。果実がタチバナに似ているというのでついた名だが、別名はピラカンサ。晩秋から春までたわわにつくオレンジ色の丸い実が冬枯れの庭で際立つ。明治時代に中国から観賞用として導入、鋭いとげを利用し生垣などに植えられる。花言葉は「燃ゆる想い」「慈悲」

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ツルリンドウ(蔓竜胆)の実

鮮やかな紅い実は冬山でひときわ目を引く。とりわけ雪をかぶった姿は美しい。つる状の茎が地をはったり、木や草にからみ、夏ごろから淡い紫色の花を咲かせる。晩秋には鐘形の花と実が同時に見られるが、目立つ実に押されがちで花は目につきにくい。茎の長さは40cm〜1mほど。

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サルスベリ(百日紅)の実

草も木も眠る冬。裸木となったサルスベリが細い枝いっぱいに鈴のような実をつけ、北風と戯(たわむ)れている。実は直径1cmほど。先端から6つに割れ、羽根のような種子が風で飛ぶ。江戸時代に中国から渡来。つるつるとした樹皮は猿でも滑りそう、というのが名の由来で、くすぐり(擽)の木の呼び名も。

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