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スイカズラ(吸葛)

花に蜜があり、これを吸って遊んだのでこの名がついたという。つるを盛んに伸ばし、花が甘く香るところから垣根などにもされる。葉が丸まって冬を越すので忍冬(にんどう)、花の色が白から黄色に変化するところから金銀花の別名もある。葉や花は薬用茶にも。花言葉は「愛の絆」「献身的な愛」

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ナンバンギセル(南蛮煙管)

20cmほどの細い茎に、横向きに咲く薄紫色の花。これをマドロスパイプにたとえて名前がついたらしい。ススキ、ミョウガなどに寄生する1年草で、舟の形をしたがくから花をのぞかせる姿はどことなく風変わりだ。古くは「思い草(ルビ・ぐさ)」と呼ばれ、万葉集にも詠まれた。花言葉は「物思い」

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ルリヤナギ(瑠璃柳)

暑い夏を彩る花木といえばサルスベリ、キョウチクトウなどが知られるが、ルリヤナギも忘れないでほしい。ブラジルなどが原産地で江戸時代に渡来した常緑樹。ヤナギのような細長い葉のわきから、ナスの花に似たかわいい薄紫色の花がこぼれんばかりに咲く。花の色と葉の形からつけられた名前とか。

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レンゲショウマ(蓮華升麻)

釣りざおのような柄の先で下向きに咲く花はまるでシャンデリア。ろう細工を思わせる薄紫色の花は、気品があって人気ものだ。直径4㎝ほどの花の形がハスに、葉がサラシナショウマに似ているとして名前がついたとか。日本特産で湿気のある林などに自生し、高さは約70cm。花言葉は「伝統美」

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ユウスゲ(夕菅)

名前が示すとおり夕方4時ごろから咲き始め、夜中に満開に。初めて見た時、凛(りん)とした姿と涼しげな色の美しさに感動した。高原に生え、高さは1mほど。香りもよく、風に揺れる様子は風情があるが、夜明けとともにしぼむのが惜しい。「麗しき姿」の花言葉もぴったりだ。

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カキラン(柿蘭)

花の色が柿の果実にそっくりだとして名前がついたという。渋いオレンジ色の小さな花だが、木陰などで出会うと何となくほのぼのとした気分にしてくれる。日当たりのよい野山の湿地に生え、高さは50cmほど。夏、10個ばかりの花が横向きに咲く。つぼみの形を鈴に見たてて「スズラン」の別名もあるそうだ。

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ムラサキカタバミ(紫傍食)

夏になると、しおらしいピンクの花があちこちで目につく。南米原産で江戸時代の末期、観賞用に持ち込まれ、栽培していたのが野生化したそうだ。花は夜は閉じて下を向くが、朝になると上を向き、昼前から日中だけ開く。鱗形(りんけい)と呼ばれる小指ほどの根で急激に繁殖するため、畑などに植えると駆除するのが厄介(やっかい)だ。

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ヒヨドリバナ(鵯花)

朝夕に秋の気配を感じるころからヒヨドリバナが咲き出す。小枝の先に白い筒状の花をたくさんつける。フジバカマと間違えやすいが、違うのは茎に短毛があり、葉が3つに裂けないなど。ヒヨドリが鳴くころに咲くから名前がついた、といわれるが定かではない。いたるところに生え、高さは1m前後。花言葉は「清楚な心」「飾らない愛」

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アサガオ(朝顔)

夏には欠かせないのがアサガオだ。子どもたちは花を数えたり、観察日記に書いたり、大人は幼い思い出とダブらせて楽しむ。早朝に咲き昼にはしぼむ半日花。ネパール原産のものが奈良時代に薬用として日本に入り、江戸時代に多くの新品種がつくられたという。花言葉は「はかない恋」

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オトギリソウ(弟切草)

真夏になると、直立した茎の先の小枝に黄色い花が群がるように咲く。地味な花だが、名前の由来がおもしろい。この草からつくった薬が鷹(たか)の傷に効くことを兄が秘密にしていたが、弟が他人に漏らし、怒った兄が弟を切り殺したという鷹匠伝説からこの名がついたという。日当たりのよい野山に生え、高さは50cmほど。

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ワルナスビ(悪茄子)

花も葉も畑で栽培するナスにそっくりできれいだ。違うのは茎や葉の裏に鋭いトゲがあり、触ると思わず声が出るほど痛いことだ。そのイメージの悪さから名がついたのか。道ばたや空き地などに生え、秋ごろまで淡い紫色の花が咲く。北米原産の多年草で、昭和の初めごろに渡来したそうだ。

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ニッコウキスゲ(日光黄菅)

高原の花〟として有名。70㎝ほどの茎の先に咲く、ユリに似た濃い黄色の花はゆったりとして重みがある。日光や尾瀬は群生地として知られ、名前もそれにちなんだものらしい。2列になった線形の葉は先の方が垂れ下がり、花をより目立たせている。花は昼咲きの1日花。別名は「禅定花(ぜんていか)」。

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スイセンノウ(酔仙翁)

子どものころは「ひとり娘」が名前だと思っていた。全体が白い綿毛に包まれ、明るい紅色とのバランスが美しい。恋を知った少女のようなかわいい夏の花だ。茎は直立し、先端に1個の花をつける。南ヨーロッパの原産で、綿毛が密生するところからフランネルソウの名もある。花言葉は「いつも愛して」「思慕」

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ヌスビトハギ(盗人萩)

細長い枝にハギに似たピンクの小花がういういしい。なのにこのいかめしい名前は少し気の毒だ。名の由来は、実の形が盗人の足跡のように見えるからとも、実が知らない間に服にくっついてくるから、ともいわれる。日当たりのよい草地などに生え、高さは80cm前後。根元は木質で葉に細かい毛が多い。仲間にヤブハギなどがある。

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フウセンカズラ(風船葛)

涼しげな葉の陰からたれ下がる果実はまるで紙風船だ。萌黄(ルビ・もえぎ)色からだんだん茶色に熟れていく。ユニークなのは風船の中にある3個の種子。黒い玉に白のハート模様が入っているが、それがサルの顔にも見えるから面白い。白く小さな花は秋まで咲き続ける。花言葉は「あなたと飛び立ちたい」

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サギソウ(鷺草)

シラサギが翼を広げて飛んでいる姿にそっくり。まさに自然が造った芸術品で、一度見たら忘れられない花だ。日当たりのよい湿原などに生え、高さは約30cm。湿地の開発のせいか、乱獲されたためか、自生地が激減したそうだ。鉢で楽しむのもいい。花言葉は「夢でもあなたを想う」

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ヤブカンゾウ(藪萱草)

真夏になると、田んぼのあぜや道ばたで燃えるような花を咲かせる。高さは80cmほどで八重咲きが特徴。仲間に一重咲きのノカンゾウなどがある。花の美しさを眺めるだけで憂いが晴れる、という中国の言い伝えから昔は「忘草(ルビ・わすれぐさ)」と呼ばれたという。花言葉は「悲しみを忘れる」

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ハマナシ(浜梨)

浜辺に咲き、梨(なし)のような香りの実をつけることからハマナシ。〝知床の岬に ハマナスの咲くころ…〟の歌のようにハマナスと呼ぶのが多いが、これはなまったものだそうだ。花はバラにそっくりで茎や葉にはトゲが密集。実は食べられる。花言葉は「魅力的な人」。

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イチヤクソウ(一薬草)

薄暗い山道で真っ白なイチヤクソウの花に出会うと何か得をした気分になる。下向きに咲くウメに似た花の凛とした雰囲気がたまらない。林などに生える多年草。花茎の高さは20cmほどで、つゆが開花期。名前のように昔から止血、解毒、かっけ(脚気)の薬などに使われた。

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タカサゴユリ(高砂百合)

小さな葉をいっぱいつけ、まっすぐに伸びた茎。その先には細長い白い花。セミの声を聴きながら、タカサゴユリの花がのどかに咲いている。大正時代、台湾自生のユリとテッポウユリを交配、新品種をつくったが、それが先祖返りしたもの、とされる。花びらの外側に赤い線があるのが特徴だ。高さは30cm〜2m。繁殖力が強い。

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サルスベリ(百日紅)

赤、紫、ピンク、白…。炎天下でサルスベリが燃えるように咲き続けている。華やかで、それでいて品のある花だ。幹の肌がツルツルで猿でもすべりそう、ということからついた名前。百日紅の字をあてるのは花が長い間咲き続けるから、だそうだ。中国原産で、日本には江戸時代に渡来したらしい。花言葉は「活動」「世話好き」。

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ヤナギハナガサ(柳花笠)

空き地の草むらで、きれいな紫色の花を見つけた。名前は本で知ったのだが、まさに踊りに使う花笠だ。高さは1mほど。四角の茎は毛が生え、たくさんの枝を出す。その枝の先には小花が集まった2〜3cmの花。葉は枝のつけ根にわずかについているだけで、ほとんど目につかない。道ばた、空き地など荒れ地によく生える。南アメリカからの帰化植物だそうだ。

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ハンゲショウ(半夏生)

白いスプレーを吹きつけたような葉が、まるで花が咲いたように見えるハンゲショウ。面白い野草だ。梅雨のころ、茎の上の方に花穂を出して白い小花を咲かせるのだが、花のつくところの葉だけが白く変色し、よく目立つ。花後はまた緑色に。名の由来は、半夏のころに葉が白くなるからとか、葉が半分化粧したようだから、ともいわれる。水辺に自生し、高さは80cm前後。「片白草(かたしろぐさ)」の別名も。

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クワ(桑)

くちびるを紫色に染めながら食べた子どものころがなつかしい。桑苺とも呼ばれる黒紫色に熟した実はやわらかく、甘かった。かつては蚕の飼料として広く栽培され、紙の原料にするため子どもによる幹の皮はぎも盛んだった。近年、養蚕がなくなり、桑畑が姿を消したのは寂しい。春に淡い黄色の小花を咲かせ、実をつける。

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イワギリソウ(岩桐草)

岩山のわずかな土と苔に必死にしがみつきながら、かわいい紫色の花をつけている。その生命力のすごさは驚くばかりだ。厚くて毛のある葉を広げ、数本伸ばした15cmほどの花茎に3〜5個の花が下向きに咲く。名前は花が桐の花に似て、岩に生えるところからついたとか。残念ながら近年、乱獲されて全国的に激減しているらしい。常緑の多年草で白い花のものもある。

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ハギ(萩)

秋の花はどこか控え目で、かれんなものが多い。秋の七草の筆頭に挙げられるハギもそうだ。古くから絵画や詩歌にふんだんに登場するほど親しまれてきた。草冠(かんむり)に秋と書いて萩。七草の中でこれだけが木だが、昔の人は草と感じていたのだろうか。家畜の飼料、かご編みの材料などとして使っていたそうだ。花言葉は「柔らかな心」「誠実」。

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キツネノカミソリ(狐の剃刀)

猛暑の中、薄暗い木陰で、棒の先にラッパのような花をつけたキツネノカミソリが目を引く。怖そうな名前は、細長い葉の形をカミソリにみたててついたらしい。だが、その葉は春に出て、夏には枯れる。そのあとに40cmほどの花茎を伸ばし、赤黄色の花を3〜5個咲かせる。有毒植物で、誤って食べたりすると吐き気、腹痛などを起こすそうだ。

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ミョウガ(茗荷)

まるで小さな竹の子が花をつけたように見えるミョウガの花は実に神秘的だ。夏、根元から現れる花穂はつぼみのうちに料理に使うが、そのまま放っておくと淡い黄色の花を次々と咲かす。湿った山野に自生し、香りがいい山菜として人気。名前は「芽香(めか)」が転じたとか。ミョウガを食べると物忘れする、という俗説があるらしいが、真偽は不明だ。

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クサレダマ(草連玉)

線香ほどの細い茎の先に小枝を伸ばし、黄色の小花をいっぱいつけたクサレダマは見るからに涼しそうだ。湿地に生え、草丈は40〜80cm。真っすぐな茎が特徴で、花の直径は1cmほど。ヨーロッパ原産のマメ科の木、レダマに似た草だから、とこの名がついたそうだ。レダマを見たことはないが、それほど似てないとか。漢字を見るまでは「かわいそうな名前」という人も多い。硫黄草(いおうそう)の別名も。

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キョウガノコ(京鹿の子)

キョウガノコの花は、子どものころお祭でよく食べた〝綿菓子〟にそっくりだ。草丈は80センチ前後、葉はカエデに似ている。夏になると茎の先に小枝を多くつけ、紅色の小さい5弁花を密集して咲かせる。かわいくて上品。茶花や切り花として人気が高いのもうなずける。花を京染めの「鹿の子紋」に見立てての名前とか。シモツケソウの仲間。

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クガイソウ(九階草)

輪のようについた数枚の葉が、段々になることから名づけられたという。ずっと昔、野の花をながめて高い建物と見たところみたところがすごい。日当たりのよい山地に生え、株立ちし高さは1メートルにも。夏、花穂を伸ばしながら紫色の小花をびっしりとつける。花穂の軸に白い毛があるのが特徴。根を煎じ、関節炎などの葉にするとか。九蓋草、虎の尾ともいう。

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ツルボ(蔓穂)

鉛筆ほどに伸びた茎、その先に穂のように咲く淡い紫色の小花。8月も終りごろになると、かわいいツルボの花に出会える。触れずにそっとしておきたいような 花だ。花の季節には葉が姿を消している。春先に長さ約20センチ、赤茶を帯びた細長い茎をどっさりと伸ばすが、夏には枯れてなくなり、花後にまた生えてく る。「スルボ」「サンダイガサ」の別名もあるそうだ。

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カヤツリグサ(蚊帳吊草)

暑い季節に咲くカヤツリグサの花はまるで線香花火のようだ。茎を両端から2つに裂くと、蚊帳を吊ったような四角形になるところから名前がついたという。そ ういえば蚊帳を知らない人も増えてきたが、昔は夏の必需品だった。中にホタルやセミを放したり、カミナリが怖くて逃げ込んだり…。楽しい思い出も多い。

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ミソハギ(禊萩)

青田わきの溝で、まっすぐに伸びたミソハギの花が咲きはじめていた。盆になったらきっと切り取られ、仏前に供えられることだろう。高さは80cmほど。多 くの枝を出し、葉のつけ根に赤紫色の小花を穂のように群れ咲かせる。名の由来はいろいろ説があり、聖(精)霊花、溝萩とも呼ばれる。花ことばは「慈悲」 「意思の固さ」。

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フシグロセンノウ(節黒仙翁)

やや湿った草地に生えるフシグロセンノウの花はよく目立つ。背が80センチ近いせいもあるが、何よりも鮮やかな朱赤色が目を引く。5弁で直径は約5セン チ。名前の由来は、茎の節が赤黒いため。センノウは鎌倉時代に廃寺となった京都・嵯峨の仙翁寺で初めて栽培された、とされるところから。センノウの仲間は 花弁に裂け目が入るが、フシグロは裂けていない。10月ごろまで見られる。

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オカトラノオ(岡虎の尾)

赤みを帯びた茎、その先端に白い小花をつけ、弓なりに曲がる花穂。強い日差しの中、群れをなしたオカトラノオの花が、おいでおいでをするかのように揺れて いる。花穂がトラの尾に似ているとしてこの名がついた、とされている。だが、どう見ても”猫の尾”だ。虎尾草(とらのお)、丘虎の尾などとも書く。夏至の ころからが花の盛り。

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ガクアジサイ(額紫陽花)

子どものころ、にわか雨がうれしかった。校門まで迎えに来る母と一緒に帰れるから。竹の骨に紙ばりの重たい傘。それをぐるぐると回しながら裸足で歩いたこ ろがなつかしい。梅雨といえばアジサイ。中でも、花の咲き方が額縁のようだとして名づけられたガクアジサイが好きだ。略して「額の花」とも。花言葉は「ひ たむきな愛情」

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マツムシソウ(松虫草)

残暑の中で風にそよぐマツムシソウの花は初秋の風物詩だ。日当りのよい草原で、細長い枝先に母が使っていた針山の形をした直径5cmほどの花をつける。青 紫色の花は、楚々とした、という表現がぴったりで、涼しげだ。マツムシが鳴くころに咲くことからこの名がついたとか。花を咲かせた株は枯れる。草丈は約 70cm前後。

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ヒオウギ(檜扇)

剣のような葉が並んでいるところが、平安時代の公家が使ったヒノキの扇に似ている、としてこの名前がついたらしい。真夏になると1mほどの茎を立て、枝先 に赤い斑点のある緋色(ひいろ)の花を見せてくれる。花後につける黒光りする種は「ぬばたま」と呼ばれ、黒、夜、闇などの枕詞(まくらことば)として使われ た。草原などに自生する多年草。射干とも書く。

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キキョウ(桔梗)

紙風船を思わせるつぼみが5つに割れ、青紫色の星のような花に・・・。野で咲く凛とした姿に心が癒されるのか、キキョウは古くから盆提灯、うちわ、掛軸な どによく描かれていた。涼しげな花の美しさを詠んだ歌も少なくない。盆花にと草の中を摘みに歩いたころがなつかしい。白い花や八重咲きも。花言葉は「誠実 な姿」

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トウテイラン(洞庭藍)

暑さが盛りを迎えるころからがトウテイランの花の季節だ。葉や茎は白い毛に覆われ、青紫の花穂を伸ばしながら秋まで咲き続ける。山陰の東部と隠岐だけに自 生。両陛下が初めて島根を訪問された1967年、美智子様が「きれいな花ですね」と名前を聞かれたことから、自生地の知夫村では今も「美智子様の花」とし て伝えているという。中国の洞庭湖の水の色からつけた名とか。

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アカツメクサ(赤爪草)

高校野球の季節がやってきた。2人の子どもが球児だったこともあって思い出が多い。球場からの帰り道でよくこの花が咲いていた。チアリーダーが振るボンボ ンに似たピンクの花、絣(かすり)もようの葉。なかなかおしゃれだ。ヨーロッパ原産で牧草として各地に広まったらしい。まれに白い花も。別名ムラサキツメ クサ。

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ムラサキツユクサ(紫露草)

におうような青紫の色の3弁の小花、そばから両手をひろげたように伸びる細長くとがった葉。一風変わった形をしたムラサキツユクサが庭の隅でひっそりと咲 いている。葉や茎が白っぽい緑色なのが花の色を一層引き立てている。草丈は50cmほど。朝咲いて夕方にはしぼむ一日花。雨の季節に長らく咲き続けてくれ るのがうれしい。北米原産とか。

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マツヨイグサ(待宵草)

月の光を待っていたかのように咲くことから一般には「月見草」と呼ぶが、竹久夢二は「宵待草」と呼んだ。“待てど 暮らせど こぬひとを 宵待草の やる せなさ・・・”。夢二が旅先の千葉で出会った女性に一目ぼれ。一年後、再開を夢見て訪ねたが果せず、失意の中で生まれたのがこの歌、といわれている。明治 末期の夏のことだ。

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ホオズキ(鬼灯)

ホオズキを見ると思い出す。オレンジ色をした丸い実の中身を楊子などでかき出し、皮だけになった実を口で鳴らしたり、麦わらの茎で空に向けて吹き、空中で 踊らせた昔のことを。夏休みの楽しい遊びの一つだった。このごろ、ホオズキ市は各地で開かれているが、庭先で育てている家を見かけなくなったのはちょっと 寂しい。

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ヤブラン(藪藍)

咲く花は うつろふ時あり あしひきの 山菅の根し 思ほゆるかも(大伴家持)にある山菅(やますげ)はヤブランの古名。古くから親しまれたらしく、歌にも数多く登場する。つやのある深緑の葉、その中に立つ 淡い紫色の花茎。見るからに涼しげで、夏の暑さを忘れさせてくれる。葉がランの仲間に似ていることからこの名に。花後に黒光りする実をつける。

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キンミズヒキ(金水引)

梅雨明けが近くなると、鮮やかなキンミズヒキの花が目を引く。細い茎が枝分かれして伸び、枝先の花穂にかわいい5弁の花をいっぱいつける。細長い花穂が秋 に咲くミズヒキに似ていて、花が黄色いことからこの名になったらしいが、ミズヒキとは全くの異種。実にかぎ形のとげがあり、ちょっと触れただけですぐ服に ひっつく。

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コマツナギ(齣繋)

野山で生えている姿は草のようだが、実はマメ科の木だそうだ。高さは1mほど。梅雨ごろからかわいいピンクの花穂を伸ばし、秋にかけて咲き続ける。根が強 く、安心して馬をつないでおける、というのでこの名前になったとか。小学生時代、よく学校帰りに馬車の荷台に乗せてもらった。あの馬たちもつながれていた かもしれない。

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