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サンシュユ(山茱萸)の実

秋から冬にかけ、枝先で揺れる”秋珊瑚(ルビ・あきさんご)”と呼ばれる赤い実は、早春に咲き誇る花に負けないくらい美しい。実は長さ2cmほどのだ円形で、果肉を乾燥させて漢方薬や果実酒に使われる。江戸時代に中国から渡来。薬用として育てられていたが、その後観賞用として広まった。花言葉は「持続」「耐久」

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ミスミソウ(三角草)

早春、残雪の中から花を咲かせるところから雪割草(ゆきわりそう)の名前でも知られる。西日本の山林に自生し高さは10cmほど。太平洋側では白花が多く、日本海側では赤、紫、しぼり咲きなど色も多彩という。葉に3つのとがった角があるのでこの名前に。葉の丸いのは州浜草(すはまそう)。花言葉は「信頼」「優雅」

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カレフヨウ(枯芙蓉)

初秋にピンク色のゆったりした花をつけ、美人のたとえに使われるフヨウ。冬は一転してさびさびとした風情の丸い実で楽しませてくれる。上向きで5つに割れ、中から白い毛に包まれた小さな種子がのぞく。生花ではこれを花材によく使うという。花言葉は「繊細な美しさ」「富貴」

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ビワ(枇杷)

ふかふかの防寒服を着込んだようなビワの花が盛りだ。果樹では珍しく花の季節が真冬。実の形が楽器の琵琶(びわ)に似ていることからビワと呼ばれたという。ひっそりと咲く白い花は香りも良く魅力がある。江戸時代に長崎で中国人からもらった種で広まった。花言葉は「ひそかな告白」「静かな思い」

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キンカン(金柑)

小ぶりな枝に金色に輝く小さな果実。香気が高く、おせち料理などには欠かせないが、皮を生(なま)で食べても甘くてうまい。中国原産で日本に入ったのは江戸時代。中国の商船が遠州灘で遭難、漂着した際に救助したお礼にもらった実から育てたのが広まったという。花言葉は「思い出」「感謝

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シクラメン

原産地は地中海沿岸だそうだが、いまでは日本でも冬の鉢花を代表する花に。かつて「シクラメンのかおり」の歌も大ヒット。ハート形の葉を見つめるようにして咲くピンクや赤い花は、まるでほおを染めてはにかむ少女のようだ。和名は「かがり火草」。花言葉は「内気なはにかみ」「理解」

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ハナミズキ(花水木)

珍しい形の実だ。ドングリが寄り添ったようで色は真赤。紅葉が散ったあと、枝先に花が咲いたように華やかだ。花や実のほか紅葉や樹形もきれいで、街路や公園などによく植えられる。明治末期に東京から米国にサクラの木を贈ったお礼に届いたという。別名アメリカヤマボウシ。花言葉は「私の想いを受けて」「返礼」

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クリスマスローズ

明治の初めごろ冬の花として渡来。丈夫で花期が長いこともあって広く普及した。地中海沿岸などに自生。雪の中でうつむきかげんに咲く清楚(そ)な花をヨーロッパでは「クリスマスのバラ」と呼んで大切にしているという。原種の白い花はクリスマスごろから咲き出すが、品種改良で花の色、春咲き種ともふえた。花言葉は「大切な人」「追憶」

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ヤシャブシ(夜叉五倍子)

木や草の名前の由来から、先人の感性の豊かさに驚かされることが多い。黒くてでこぼこの実を夜叉(やしゃ)の姿に見立て、実が古くは黒の染料とされたため、おはぐろなどに使われた五倍子(ぶし)に重ねたものらしい。山地に広く自生し、荒れ地にも強いため砂防用にも植えられる。早春に黄緑色の花穂がたれ下がる。実は手芸用にも人気だ。

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カンアオイ(寒葵)

寒い冬に花をつける数少ない野草のカンアオイ。シクラメンに似た葉の下で、黒紫色の小さな花が隠れるようにして咲いている。雑木林などに自生し、落葉に埋もれていることが多い。繁殖が極めて遅く、葉の模様や花の形も千差万別だ。名前は寒さが厳しくても青々としているから。花言葉は「秘めた恋」

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ソヨゴ(冬青)

何とも印象的な名前だ。波打つような葉が風にそよいで音を立てることからついたという。山地でよく見るモチノキ科の常緑樹。冬の間、葉の間から踊るように顔を出す赤い小さな実がかわいい。初夏に咲く白い筒形の花も目立たないが清楚。葉を火であぶると膨(ふく)れてはじけるので「フクラシバ」の別名がある。

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ネズミモチ(鼠黐)

小雪が舞い始めるころ、つやつやした厚い葉の先に黒紫色に熟れた実が揺れる。ネズミの糞にそっくりの実は野鳥の好物。昔は強壮剤にされたとか。葉が年中よく茂り、刈り込みに強いので生垣や街路樹などに使われる。初夏に白い小花が群がって咲く姿もさわやかだ。「女貞(ねずみもち)」と表すのは中国産で実も大きいという。

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ヤブムラサキ(薮紫)

初冬の山道へ入ると、紫色の小さな実をつけたヤブムラサキに出会える。樹高は2mほど。黄色くなった葉が散ったあとの細い枝につく、つやつやした実はなんとも美しい。葉などに毛が多いのが特徴で、触るとビロードを思わせる。夏、毛に埋もれるようにして淡い紫色の小花が群がるように咲く。

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ニワトコ(接骨木)

枝の節々に小さなブロッコリーのようなつぼみが並び、ニワトコの春がやってきた。暖かくなると緑白色の小花が群がって咲き誇る。山野に自生し高さは5mほど。名前の字は枝を骨折の治療に使ったことからとか。葉、花の煎(せん)汁は発汗剤などの薬に使われる。庭常と書くことも。

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コウバイ(紅梅)

風は真冬かと思うほど冷たいのに、枝いっぱいに花をちりばめて春を告げている。開花が早い白梅の凛(りん)とした美しさもいいが、紅梅は女性的で艶っぽく、暖かさが感じられてまたいい。花期は白梅よりやや遅く、シベが長い。古くに中国から渡来、品種も紅白で300種を超えるとか。

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フジ(藤)の実

灰色の空をバックにぶら下がる紫褐色のフジの実。カラッ、カラッと乾いた音をさせながら風に揺れているところはなかなかの風情だ。さやの長さは10〜20cm。ビロードのような手ざわりだが、手では割れないほど堅い。立春のころ、パチッという大きな音を立てて割れ、種子を飛び散らす

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ミヤマシキミ(深山樒)

枝の先に集まる赤い実は寒風の中で一段と鮮やかさを増していく。特に雪山での姿はすばらしい。葉がシキミに似て山に生えるのでこの名がついたらしいが、墓地などに植えるシキミとは実の形が違う。春に香りのよい白い花が咲く。樹高は1m前後。有毒植物で葉はかぜ薬になるとか。

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ナンキンハゼ(南京黄櫨)

公園や街路樹などでよく見かけるナンキンハゼ。緑から黄、朱、紅と変化する紅葉が見事だが、冬の空を水玉もようのようににぎわしてくれる実の姿も幻想的だ。黒い皮がはじけて出る白い実はろうそくや石けんの原料になるとか。中国原産で最初に街路樹にしたのは長崎市だそうだ。

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マユミ(檀、真弓)

師走に入るころがマユミの最も華やかな季節だ。紅く色づいた葉、その下にぶら下がる桃色の実。山に生えている木だが、庭木や盆栽として見ることが多い。幹に弾力があり、弓の材料にしたことからついた名で「弓木」ともいう。紅葉もきれいで観賞価値も高く「山錦木」の呼び名も。

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ミツマタ(三椏)

ミツマタといえばすぐ浮かぶのは高級和紙。早春、蜂の巣に似た黄色の花をぶら下げ、揺れている姿はよく目立つ。室町時代に中国から伝わったとか。樹皮が紙の原料になるため広く栽培されたが、次第にすたれて近年では珍しくなった。枝が3つに分かれるのでこの名に。花言葉は「豊かな力」。

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セツブンソウ(節分草)

雪どけを待ちかねたように、寒風の中でかれんな花を見せてくれる。山の木陰などに群れて生え、高さは10cm足らずと小さい。深く切れ込んだ葉を平らに広げ、それに乗っかるように5弁の花が1個咲く。節分(旧暦)のころに咲くことからこの名前に。早春を代表する花だ。

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クロガネモチ(黒鉄黐)

地味な木でふだんはあまり注目されないクロガネモチ。冬になると赤い実をたわわにつけ、華やかな姿に一変する。鳥の好みに合わないのか、実が春先まで長く残っているのも特徴だ。名前は若い枝の濃い紫色が黒っぽく見えることからついたらしい。樹形がよく、庭や公園、街路樹などに植えられる。花言葉は「魅力」「寛容」。

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ワビスケ(侘助)

厳しい寒さに耐えてワビスケの花がひっそりと咲いている。野生の椿に比べて花も葉も小ぶり、花弁も全開しないなどすべてが控え目だ。古くから茶人に好まれた唐椿の園芸種。京都のお寺には樹齢300年を超える古木があるそうだ。面白い名前だが、その由来はいろんな説があって不明。

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ユズリハ(譲葉、楪)

ウラジロと並んで正月飾りによく使われる。しめ飾りにつけたり、飾りもちに敷いたり。若葉が開くのを待って古い葉が落ちるので、親が成長した子に後を譲るのにたとえ、縁起のよい木とされてきた。庭や公園でもよく見かける。葉と樹皮は駆虫剤になるそうだ。花言葉は「若返り」「新生」

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ユズ(柚子)

冬の日差しの中で、金色に熟れたユズの実が鮮やかだ。香りの良さから日本料理に珍重され、みそ、もち、酒など用途も広い。古くから冬至にユズ湯に入ると万病を防ぐと伝えられ、いまでもユズ湯は大人気だ。枝の鋭いトゲに何度泣かされたことか…。花言葉は「健康」「幸福」。

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ヒイラギナンテン(柊南天)

とげだらけの堅い葉、その間から飛び出すように咲く黄色の小花。ヒイラギナンテンの花は明るくてかわいい。幹はあまり曲らず、高さは1m前後。公園や庭先などで見かけることが多い。昔は魔よけのために植えた、と聞いたことがある。柊(ひいらぎ)の葉にようなとげがあり、実が南天(なんてん)に似ている、として名前がついたとか。秋に青紫色から黒くなる実は薬用になるそうだ。

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ヨモギ(蓬)

道ばたの雪が消えたと思ったら、その下から生き生きとしたヨモギの群れ。少し平べったく見えたのは雪の重みのせいだろうか。若い葉はやわらかくて香気があり、摘んで草餅に。そのことから「餅草(ルビ・もちくさ)」の別名もある。草丈は数十cmにもなり、秋には枝の先に淡い褐色の花をつける。成長した葉は乾燥させ、お灸の「もぐさ」をつくる。

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リュウノタマ(龍の玉)

子どものころ、竹鉄砲で遊んだ人は多いだろう。リュウノヒゲ、ジャノヒゲの名前で知られる草の実。細長い葉に隠れるようにして光っている青い実がきれいだ。山などに生えているが、庭草や花壇の縁どりなどにもよく植えられる。夏に咲かせる淡い紫色の小花は、地味であまり目につかない。花言葉は「変らぬ想い」「深い思いやり」。

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アオキ(青木)

若枝が青いのでこの名がついたらしい。葉も年中生き生きとした緑色のうえ、だ円形の赤い実がきれいなことから庭木としても人気だ。山地の日陰などに広く自生し、高さは1〜2m。春、紫がかった小花を咲かせる。葉に斑入りのものも多く、近年は外国でも愛好家が増えたそうだ。葉がやけどの薬になるとか。花言葉は「初志貫徹」「変らぬ心」。

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ウラジロ(裏白)

ふだんはほとんど見向きもされないウラジロだが、正月となると急に重宝がられる。二つの葉が向き合っていることから「諸向(ルビ・もろむき)」とも呼ばれ、夫婦和合の象徴に。また、葉の裏が白いのを夫婦とも白髪になぞらえ、めでたいものとしたという。しめ縄や新年の飾り物に広く使われているのもうなずける。山地に群生する常緑性シダの一種。

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ウメモドキ(梅擬)

冬の庭を彩ってくれるものにウメモドキがある。枝いっぱいにつく小さな紅い実がかわいい。山の湿地に生える落葉樹だが、庭木や生け花、盆栽などに好まれる。名前は枝ぶりや葉が梅に似ている、としてついたとか。「落霜紅」とも書くが、霜のころに実が紅くなるからか。名前が似ているツルウメモドキとは別種。花言葉は「明朗」「知恵」。

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アセビ(馬酔木)

小さなランプを連ねたようなアセビの花は、春の訪れを知らせてくれる花の一つだ。葉に毒性があり、馬など動物が食べると中毒を起こすことから、この字があてられたという。葉を煎じた汁は殺虫剤や皮膚病の薬に、堅い幹は細工物の使われるそうだ。アシビともいう。花言葉は「いつもあなたと一緒」。

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マンサク(万作)

マンサクの花は実に変った花だ。黄色の4弁の花びらが、リボンをねじったような姿で枝いっぱいに踊っている。雪の山中でも他に先がけ、まず咲くことから訛(ルビ・なま)ってこの名になったとか。花が早いのと、おもしろさから茶花として喜ばれ、庭木にも植えられる。葉は止血剤になるそうだ。花言葉は「霊感」。

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オモト(万年青)

庭石の傍らで、ふだんはあまり目立たないオモトが赤い実をつけ、どことなく誇らしげに見える。山の日陰に自生するが、葉の変化による種類が多く、江戸時代から園芸植物として愛好されてきた。厚い葉が年中青々とし、長生きなところから万年青になったとか。あやかりたいと思う。花言葉は「長寿」。

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オウバイ(黄梅)

早春の花には黄色いものが多い。日光が弱いため、光を吸収しやすいように、との植物の知恵だそうだ。梅が咲くころ、葉に先立って咲き出すオウバイの花も黄 色だ。筒状の小花が梅に似ているところから名がついたらしいが、梅の仲間ではない。つるのような緑色の枝が伸び、地面に垂れて根を出す。中国原産で17世 紀に渡来。「迎春花」の名も。

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ネコノメソウ(猫目草)

” 春よ来い 早く来い…”雪が多かったこの冬。まだ”雪布団”が点々と残る山のふもとで、もうネコノメソウが咲いていた。背丈は10cmほど。茎の先には、 たくさんの葉に支えられて黄色い小花が数個。こけの中で仲良く並んでいるのがほほえましい。名前は、熟した実が瞳を閉じた猫の目に似ていることからついた とか。

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カラタチバナ(唐橘)

センリョウ、マンリョウと並ぶ縁起ものとして喜ばれるカラタチバナ。ヒャクリョウ(百両)とも呼ばれる。笹にそっくりの葉を広げ、その下から赤や黄色の実がのぞいているのがかわいい。枝がなく、直立しているのが特徴だ。花言葉は「富」「財産」。 (みちくさを連載して6年目。今回が節目の101回目となりました。ご愛読いただいた皆さまに心から感謝しています)

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ヒヨドリジョウゴ(鵯上戸)

もう師走。草ものが減り、寂しくなった山道で真っ赤な実をつけたヒヨドリジョウゴを見つけた。ヒヨドリがこの実を好んで食べるのでこの名がついたらしい。 そういえば、ナンテンほどの実はかわいらしく、柔らかでいかにもうまそうだ。この日まで見逃してくれたヒヨドリにお礼をいいたい。ナス科の多年草。夏から 秋にかけて白い小さな花をつける。

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ホトケノザ(仏の座)

よちよち歩きの孫と散歩に出たら、道ばたでホトケノザがいっぱい咲いていた。眺めていたら孫が何本かちぎってくれた。紅紫色の衣装を着けた仏さんたちが、 数枚の葉が重なった台座の上で、思い思いのポーズをとっていかにも楽しそうだ。ちなみに春の七草にいうホトケノザは、あぜ道などで黄色の花をつけるタビラ コ(田平子)。

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ジンチョウゲ(沈丁花)

夏のクチナシ、秋のキンモクセイ、冬のソシンロウバイと並んで、古くから「香りの木」として親しまれている。香料の沈香(じんこう)と丁字(ちょうじ)を 合わせたくらい良い匂いがする、として名付けられたという。丸く刈り込んだように育つのが特徴だ。中国原産で日本には室町時代に渡来。全体に白い花のもの や、葉に斑(ふ)が入ったものもある。

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マンリョウ(万両)

小雪が舞う朝。マンリョウの実を見つけたのか、庭にツグミらしい2羽の鳥がやってきた。実を食べられる前に、と早速描いてみた。冬に赤い実をつける草木は 多いが、これほど深みのある赤色のものはあまりない。センリョウ(千両)に勝る、として名付けられたらしいが、縁起の良い名と実の美しさから両方とも正月 の飾りなどに使われる。

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ハボタン(葉牡丹)

“もういくつねると お正月…”。年の瀬になると、どこに行ってもハボタンが目につく。ボタンの花に似ていることから名付けられたらしい、が花ではない。もとはキャベツの仲間 のケールを鑑賞用に改良したものだそうだ。寒さに強く、正月の花壇や門松のほか生け花にも好まれる。ヨーロッパが原産地。花言葉は「祝福」。

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サザンカ(山茶花)

木枯らしに吹かれて垣根のサザンカの花が寒そうに揺れている。花の少ない冬に咲くさびた風情が好まれ、古くから庭樹、街路樹などのほか、茶花としても愛用 されてきた。自生種は白色の一重咲きだが、いまでは約300種にも。ツバキとの見分け方は、花びらがばらばらに散ったらサザンカだそうだ。

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ヒメオドリコソウ(姫踊子草)

赤茶色のとんがり帽子をのせたようなヒメオドリコソウ。春の日差しがうれしいのか、ハート形の葉のすき間からピンクの小花が“イナイ イナイ バー”をし ている。地味な草で、つい見逃しやすいが、よく見ると花の形が笠をかぶった踊子にたしかに似ている。おしゃれな名前をつけたものだ。シソ科で、ヨーロッパ からの帰化植物らしい。

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イヌフグリ(犬ふぐり)

立春は過ぎたが、まだ“春は名のみの 風の寒さや”だ。そんな寒さも大してこたえないのか、日だまりでもうイヌフグリが空色の小花をのぞかせている。いつ も雑草扱いしかされないが、花はきれいで「まるで宝石箱をひっくり返したようだ」と書いた人がいた。朝に咲き、午後にはしぼむ。ユーモラスな名前は実の形 から。

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カンボケ(寒木瓜)

うっすらと雪化粧した公園で、梅に似た真っ赤な花が咲いていた。春に咲くボケは花と葉が同時に開くのだが、カンボケはまるで枯木に花。つい「寒くない?」 と声を掛けたくなる。名前のとおり、寒のいまごろが花の盛りだ。紅、白、朱など花の色もいろいろで、鉢植えにしても楽しめる。「冬木瓜」ともいう。

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ナンテン(南天)

小さいころ、祝い事の赤飯やもちなどを近所に配るのは子どもの役目だった。それにはいつもナンテンの葉が添えられていた。“難を転ずる”縁起の良い木だか ら、と知ったのはだいぶ後になってから。このごろ、作りものが増えてきたのは味気ない。真っ赤な実のナンテンが、冬枯れの庭で雪をかぶり、じっと重さに耐 えている姿は秀逸だ。

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クチナシ(梔子)

師走の寒さとともにクチナシの実が橙色に染まってきた。クチナシといえば、香りの良い白い花がすぐに浮かぶが、冬の実もまたいい。大きさは2・ほど。ブ ローチにしてもよさそうだ。熟しても割れたりしないことから「口無し」といわれ、この名がついたとか。古くから染料、薬のほか、正月料理の色づけにも使わ れる。実がつくのは一重咲きだけ。

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