カンボケ(寒木瓜)

うっすらと雪化粧した公園で、梅に似た真っ赤な花が咲いていた。春に咲くボケは花と葉が同時に開くのだが、カンボケはまるで枯木に花。つい「寒くない?」 と声を掛けたくなる。名前のとおり、寒のいまごろが花の盛りだ。紅、白、朱など花の色もいろいろで、鉢植えにしても楽しめる。「冬木瓜」ともいう。

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ナンテン(南天)

小さいころ、祝い事の赤飯やもちなどを近所に配るのは子どもの役目だった。それにはいつもナンテンの葉が添えられていた。“難を転ずる”縁起の良い木だか ら、と知ったのはだいぶ後になってから。このごろ、作りものが増えてきたのは味気ない。真っ赤な実のナンテンが、冬枯れの庭で雪をかぶり、じっと重さに耐 えている姿は秀逸だ。

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クチナシ(梔子)

師走の寒さとともにクチナシの実が橙色に染まってきた。クチナシといえば、香りの良い白い花がすぐに浮かぶが、冬の実もまたいい。大きさは2・ほど。ブ ローチにしてもよさそうだ。熟しても割れたりしないことから「口無し」といわれ、この名がついたとか。古くから染料、薬のほか、正月料理の色づけにも使わ れる。実がつくのは一重咲きだけ。

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ホーリー

“ジングルベル ジングルベル…”。この曲が流れるころになると、急にもてはやされるのがこの木だ。西洋では、赤い実のついたホーリーは神聖な木とされ、 クリスマスには枝を玄関に飾ったり、ディナーなどに添えたりするそうだ。「西洋柊」とも呼ぶが、生垣などにするヒイラギ類とは別種。春に香りのよい白い小 花を咲かせる。

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ハゼ(櫨)

燃えるような真っ赤な色で山道を彩ってくれたハゼ。ほとんど葉を落とした大木の下で、いま小さな子どものハゼたちがきれいな色を自慢でもしてるように寄り 添っている。幹も葉もなんともかわいらしく、まるで自然がつくった盆栽だ。きっと仲良しの兄弟に違いない。秋の実から蝋を採ったことから「蝋の木」とも呼 ばれる。

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アキノキリンソウ(秋の麒麟草)

草眠る頃となった。野の草花が次々と姿を消していく中で、いまもけなげに咲き続けているのがアキノキリンソウだ。細い茎の先に黄色い小花を筒のようにつ け、秋の日を受けて輝いている。6月ごろに咲くキリンソウ(麒麟草)に花がそっくりなところからこの名前がついたらしいが、全くの別種。泡立草の別名もあ る。

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リュウノウギク(竜脳菊)

映画が好きだった少年時代。感動して見た作品の一つに、木下恵介監督の名作、『野菊の如き君なりき』がある。ぼかしが入った初恋の回想シーン。そこにふん だんに登場したのがこの花だったと思う。白っぽい小さな葉、白からわずかにピンク色を帯びていく花。上品で、物静かな雰囲気は淡い恋物語にはぴったりだ。

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セイタカアワダチソウ(背高泡立草)

黄色い花畑が次から次へと誕生する。セイタカアワダチソウの花の季節だ。近くで見ても、遠くからでも色鮮やかできれいなのに、なぜか評判はいま一つだ。場 所を選ばずにはびこるせいだろうか。そういえば、子どものころにには今ほど見なかった。近年、荒れた田畑が増え、繁殖しやすくなったのかも。北米の原産 で、明治の末に渡来したらしい。

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フジバカマ(藤袴)

秋の七草の中で、しとやかな雰囲気を一番持っているのがフジバカマだ。枝の先に傘のように咲く藤色の小花、三つに割れた独特の葉、それぞれに味わい深い。 野山の傾斜地などに自生する多年草。花の見ごろが長いのと、手がかからないことから、育てている人も多い。庭にぜひともほしい草花の一つだ。

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ツルリンドウ(蔓竜胆)

ツルリンドウが、小さな木の枝にしがみつきながらかわいい花を咲かせている。葉のわきにつけた筒形の花は、約3cmと小さく、色も淡い紫。ふつうのリンド ウの凛とした花に比べれば地味だが、けなげでいい。花のあとの実もまた楽しめる。特に、雪化粧した山で見る赤い、だ円形の実は鮮やかで、感動的だ。

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クズ(葛)

木によじ登り、地をはい回っているクズ。広く大きな葉に隠れるようにして紅紫色の花をつけている。まるで藤の花を逆さにしたようで、下から上へと咲き上が る。わがもの顔で伸びるため、やっかいもの扱いされるが、古くから根で葛粉をつくったほか、つるで稲はでを結んだり、皮で布を織ったり、と広く利用されて きた。秋の七草の一つ。

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オミナエシ(女郎花)

セミの声を聞きながら、オミナエシがのんびりと体を揺らしている。てっぺんの黄色い小花のかんざしが重たいのだろうか…。草の中で咲いている姿は、どこか 繊細で、女らしい。秋の七草の一つ。盆花として古くから親しまれ、「粟花」とも呼ばれる。形がそっくりで花が白く、茎に毛があるのはオトコエシ(男郎 花)。

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ヘクソカズラ(屁糞葛)

だれが名付けたのか、いくらなんでもヘクソカズラはかわいそうだ。茎や葉のいやなにおいからついたらしい。つるを手当たり次第にからませ、1cmほどのか わいい花が、葉っぱを日傘にして踊っている。筒形の花は外側は白、内側は赤紫。形が灸のもぐさに似ていることから「灸花」の呼び名もある。小さな花には ぴったりだと思うのだが…。

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ヒメヒオウギスイセン(姫檜扇水仙)

剣のような細長い葉の間から、赤みがかったオレンジ色の花をのぞかせている。日陰の草むらで群生しているのが多いのは、暑い日差しを避けるための知恵だろ うか。てっきり日本産と思い込んでいたが、南アフリカ原産で、名前が「モントブレチア」だと分かったときは意外だった。丈夫で繁殖力も旺盛。切り花として も好まれ、庭で育てる家も珍しくない。

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ネジバナ(捩花)

毎年、この花を見つけると、ああ夏がきたな、と思う。小さくて、ねじれたように咲く花は、ちょっぴりすねた少女の姿を連想させてかわいい。花穂の形からつ いた名前だが、「モジズリ」「モジバナ」の別名もある。鉢植えにしても、背を伸ばしながら、らせん階段を駆け上がるように咲くピンクの小花の様子が眺めら れて楽しい。白や淡い緑色の花もある。

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ドクダミ

白い十字の花の真ん中に黄色の花穂。どんよりとした梅雨空の下で、ドクダミの花が勢いよく咲いている。葉や茎に独特のにおいがあり、嫌う人もいるが、趣き のある花は強い生命力を感じさせる。そういえば、古くから薬草として広く使われ「十薬」の別名も。何歳ごろだったか、母から丸めた葉を鼻の中に詰めても らった思い出がある。

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ホタルブクロ(蛍袋)

“ほー ほー ほーたるこい…”と歌うにはちょっと早いけど、ホタルブクロが一足早く咲き出している。この花は不思議と童心に帰してくれる。花筒の中にホ タルを入れて遊んだ幼い思い出のせいだろうか。名前の由来もその遊びから。ぶら下がるように咲く花の形から釣鐘草、提灯花などの別名もある。紅紫色の花も 人気だ。

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キンポウゲ(金鳳華)

田植え仕事をじっと眺めているように、あぜ道のキンポウゲが咲き続けている。新緑をバックに光沢のある5弁の花がまぶしい。最も身近な春の花だが、その割 に人気がないのは“なんでだろう~”。ちょっとかわいそうな気がする。葉の形が似ているとして「ウマノアシガタ」の呼び名もあるが、どう見ても馬の足形に は見えない。

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カラスノエンドウ(烏の豌豆)

花見が終わるのを待っていたかのように、カラスノエンドウが急に背を伸ばし、花をつける。頼りなさそうに見えるが、葉の先から伸ばしたひげを仲間に巻きつ け、互いに支え合っている。なんともほほえましい。果実が熟すとさやが黒くなることからこの名になったとか。別名ヤハズノエンドウ(矢筈)。黒いさやを 割って実を出し、「ピー」と鳴らした子どもの遊びも見られなくなった。

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アケビ(通草)

初めてこの花を見た時の感動はいまだに忘れられない。逆光線の中で、まるで小さな宝石の房に出会った思いだった。秋に実る、あのユーモラスな形をした果実 の花とはとても思えない趣きがある。春に新芽とともに黒紫色の小花が鈴なりになって咲き出す。実が熟すと口をあけることからアケビ(開け実)となったと か。白い果肉の甘さがなつかしい。

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スズメノテッポウ(雀の鉄砲)

小さな麦に似た茎、その先に金粉をまぶしたようなかわいい花穂。田んぼやあぜ道でスズメノテッポウが風に揺れている。幼い時、穂を抜いた鞘を口で鳴らした 人も多かろう。おとぎ話にでも出てきそうな名前がいい。花穂の形を見立てて「雀の枕」「雀の槍」などの呼び方もあった。この穂が出そろうころには、田植え の季節がやってくる。

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タチツボスミレ(立壺菫)

“すみれの花 咲くころ・・・”。何と日本だけで約60種類も自生するという。中でも山道などで最もよく見かけるのがタチツボスミレだ。草丈10cm前 後。下葉はハート形。茎は枝分かれし淡い紫色の花を次々つける。小学生のころ、花と花を引っ掛けて引く花相撲を友だちとよくやったものだった。「相撲草」 「相撲取草」などとよばれるのもこの遊びから。

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ネコヤナギ(猫柳)

子どものころ、よく土手で遊んだ。そこには必ずといっていいほどネコヤナギが茂っており、その陰にはたくさんの魚がいた。ところが近年川辺からすっかり姿 を消してしまった。あるのは白いコンクリートばかり。店に並ぶ生花用も栽培ものだけとか。何とも寂しい。銀ねずみ色の絹毛の花穂が猫のしっぽを思わせると ころからこの名に。

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フクジュソウ(福寿草)

名前がいい。いかにも福を招いてくれそうな気がする。旧正月のころ、雪解けとともに咲くことから「元日草」とも呼ばれ、古くから正月の床飾りとして好まれ た。直径4cmほどの黄花には光沢があり、ホッとする温かさがある。寒い地方の山地に多く自生し、栽培され出したのは江戸時代の初めからとか。正月用に出回 る鉢植えは促成栽培もの。

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ロウバイ(臘梅)

小雪の舞う中で、庭の片隅のロウバイが穏やかに咲き続けている。直径2cmほどの花は、表面がつやのある半透明の黄色だが、内側は暗紫色。ほとんどが下を向 いて咲き、香りもいい。名前の由来は(1)ロウ細工のような花だから(2)臘月(旧暦12月)に咲くからーの二説がある。中国が原産地とか。花の最も少な い時期に長らく楽しませてくれる。

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ヤブコウジ(薮柑子)

雪に半分ほど埋もれながら、ヤブコウジがじっと春が来るのを待っている。葉の下にぶら下げた鮮やかな赤い実が愛くるしい。江戸時代から人気が出はじめ、明 治の一時期、葉の変わった品種の栽培がブームになった、と聞く。古くからめでたい植物とされ、今でも正月の飾りに使われる。花言葉は「明日の幸福」「感 謝」。年の初めにふさわしい。

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フユイチゴ(冬苺)

大きな葉に隠れるようにして、フユイチゴの真っ赤な実が雨やどりをしている。葉っぱの色と、実の鮮やかさがこれほどマッチしているものも少ない。特に、雪 の中で見ると最高にかわいらしく、思わず足を止めてしまう。子どものころはよく食べたものだが、いま口にすると何と酸っぱいことか。湿気のある山地に自 生、寒苺とも呼ばれる。

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ツルウメモドキ(蔓梅擬)

年の瀬が近づくころ、父が2~3mもあるツルウメモドキを、よく居間の天井に吊していた。わが家でも冬の間、玄関に飾って楽しんでいる。豆粒ほどの丸い実 が、熟すと三つに割れ、中から赤い種が顔を出す。何とも見事で、冬の暗さを忘れさせてくれる。5月ごろ、黄緑色の小花を咲かせるが、地味でほとんど目立た ない。「ツルモドキ」ともいう。

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フユワラビ(冬蕨)

孫と山歩きを楽しんでいたら、ふかふかの落ち葉の中で数珠のフユワラビに出会った。生き生きした深緑の葉、そのわきから10~20cmほどに伸びた胞子葉 が金色に色づき、孫の手のひらほどに開いていた。シダ類の一種で、秋から冬にかけて生育する。ワラビとはまるで別ものだ。寒蕨、花蕨などとも呼ぶ。

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ツワブキ(石蕗)

つやのある大きな葉、長く伸ばした茎の先には鮮やかな黄色い花。ツワブキはちょっと目立ちたがり屋さんだ。とはいえ、古い石段や池のほとりなどで出会う と、心を和ませてくれるし、元気をもらえる気がする。キク科の多年草。花の少ない初冬に咲き、葉も美しいことから庭に植える家も多い。斑入りや、縮れた葉 のものもある。花言葉は「謙虚」。

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イヌタデ(犬蓼)

秋の深まりにつれ、赤味を増していくイヌタデの花は、数多いタデの仲間でも最も見栄えがする。女の子がままごと遊びで赤飯にしたことから「赤のまんま」と も呼ぶ。この方が何となく親しみやすい。余談だが、「蓼食う虫も好き好き」はヤナギタデからきた言葉。葉っぱが辛いのに、それを食べる虫もいる・・・人の 好みもさまざま、のたとえ。

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オケラ(蒼朮)

秋の光はどこか優しい。そんな光を浴びながら、ひっそりと咲いているのがオケラだ。小さなわた帽子をかぶったような花は地味だが、どこか野趣を感じさせて いい。日当たりの良い山地に自生し、高さは50cm前後。春、古い根から出る若苗は白い毛に包まれて実にきれいで、山菜としても人気がある。ドライフラ ワーにすると年中楽しめる。ウケラともいう。

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ミズヒキ(水引)

ミズヒキが、長く伸ばしたひげに真っ赤な小花をいっぱいつけ、秋の日差しを楽しんでいる。その姿が、進物などを結ぶ赤い水引に似ていることから命名された らしい。ゴマ粒ほどの小さな花だが、開いてくると上下が紅白に染め分けられていて驚いた。観賞用に庭に植える家も多い。花が白一色のものはギンミズヒキ (銀水引)と呼ぶ。

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ツユクサ(露草)

道ばたの草むらで、青い小さなサングラスをかけたようなツユクサの花が、何か話しかけたそうにしている。日の出と共に咲き、昼ごろにはしぼんでしまう。ま るで朝露のようにはかない花の命だ。だが、色鮮やかなため、古くから布を染めるのに使われている。葉っぱも若葉は食用のほか、乾燥させて利尿剤にもなるそうだ。

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ワレモコウ(吾亦紅)

まだ残暑がきびしいというのに、ワレモコウが草の中から背伸びしながら秋の訪れを告げている。細長い枝先に、小指の先ほどの暗紅色の花穂をつけ、風に揺れ ている。子どものころによく食べた桑の実にそっくりだ。秋を代表する野の花で、日当たりのよい高原などに自生する。寂しげで、落ち着いた風情があってい い。

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エノコログサ(狗尾草)

どこに出掛けてもエノコログサが頭を深々と下げ、優しく迎えてくれる。名前からしてかわいらしい。花穂が子犬のしっぽに似ているところからこの名が付い た。また、花穂で猫をじゃれさせて遊ぶことから「ネコジャラシ」の別名でも親しまれている。小学生のころ、下校途中にいつもこの草を持ち歩き、いろんなわ るさをしたのがなつかしい。

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オニユリ(鬼百合)

猛暑の中でオニユリが悠然と咲いている。朱赤色の花びらをくるりと反り返らせ、長い蕊を踊らせている姿は少々派手だが、真夏にはぴったりだ。小さいころ、 盆の花としてオミナエシ、キキョウなどと一緒に花摘みに走り回ったものだ。球根は茶わん蒸しに使ったりする。天蓋百合の呼び名もあるが、雲南地方では 「ガーラ」ともいう。

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カワラナデシコ(河原撫子)

庭一面に広がったカワラナデシコが花を楽しませてくれる季節になった。「撫子」の呼び名は、なでてやりたい子どもように花がかわいらしいから。とにかくき れいで、愛らしくて、初々しい。そういえば、昔から日本の女性を「大和撫子」と呼んでほめたものだ。最近あまり聞かなくなったのはなぜだろう。秋の七草の 一つ。


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ヒルガオ(昼顔)

ヒルガオが咲き出すともう夏だ。この花は、なぜかゆかた姿の女性を連想させる。清楚で、か弱いイメージだが、それでいて周りをぱっと明るくしてくれる。ど こにでも生え、草や木にしっかりと巻きつく。次々と淡いピンクの花をつけ、長い間楽しませてくれるのがうれしい。ヒルガオ科の植物は何と世界に1200種 もあるらしい。

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ウツボグサ(靱草)

梅雨になると、あちこちの道ばたでウツボグサが咲き出す。草丈は20~30cm。四角い茎のてっぺんに円筒状の花穂をつけ、これに紫色の小花が次々と開く。 花の形が矢を入れる靱に似ていることからこの名になったらしい。子どものころ、花びらを抜いて蜜を吸った思い出がある。「夏枯草」の呼び名も。朝露の中で 見る花は一段と鮮やかだ。


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コバンソウ(小判草)

道ばたでコバンソウが豆粒ほどの穂をぶら下げながら風に揺れている。どこでも見かける草だが、実はヨーロッパの原産で、日本への渡来は明治の初め、と知っ て少々驚いた。緑色の穂がやがて黄金色に。形も小判に似ていることからこの呼び名になったとか。鉢植えにするとなかなか風情があっていいい。俵麦の別名も ある。

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ノアザミ(野薊)

「きれいな花には刺がある」という表現がぴったりなのが、いま花ざかりのノアザミ。約50種もあるアザミの中で最もよく知られている。華やかさはないが、 独特の形をした花と、それを引き立てているとげとげしい葉の組み合わせが絶妙だ。女性が使う眉刷毛に花が似ていることから「眉つくり」「眉はき」の別名も あるらしい。

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ハハコグサ(母子草)

田植えの準備が始まるころになると、ハハコグサがやさしい黄色の花を見せてくれる。春の七草に数えられているゴギョウ(御形)がこの草。キク科の越年草。 根元で数本に分かれた茎が寄り添っている姿は、文字どおり母と子が手を取り合い、つつましく生きているように見えるから不思議だ。古くには若葉を摘んで草 餅にする習わしがあったらしい。

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オキナグサ(翁草)

この春は暖かいせいか、いつもの年よりかなり早く花を見せてくれた。草丈は10cmあまり。全身が白い毛におおわれ、はずかしそうに下を向いて咲いている。 花の内側は深みのある紅紫色。花のあと、白い羽毛をかぶった雌しべの形が翁の白髪を思わせるところからこの名が付いたらしい。日当たりと水はけの良い山の 草地に自生する。根が深いのが特徴。

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シュンラン(春蘭)

山道を散歩していたら、落葉の間からシュンランが小さな花をのぞかせていた。淡い黄緑色で、鳥が羽根を広げたようにも見える。そばでススキに似た細長い葉 が、かわいい花を守るかのように何本もかぶさっている。品の良さから愛好家も多く、花は塩漬けにして祝い事の席などに使われる。野山に広く自生する常緑の 多年草。花言葉は気品、清純。

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ツクシ(土筆)

暖かくなるのが待ちきれないのか、道ばたのあちこちからツクシの坊やが顔を出している。まるでいたずらっ子たちが遊んでいるようでかわいい。スギナの胞子 茎。柔らかく、甘みがあるところから、ヨモギ、ワラビなどとともに春の摘み草として喜ばれる。和えもの、酢のもの、佃煮にしてもいける。筆の花、ツクシン ボなどとも呼ばれる。

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フキノトウ(蕗の薹)

雪がまだ消えていないというのに、もうフキノトウが日なたぼっこを楽しんでいる。何か春を見つけたようでうれしい。初めは黄緑色の卵のようだが、だんだん 葉を開き、白っぽい花をつける。20~30・に伸びても、まだのんびりと咲いているのが、のんきでほほえましい。てんぷら、フキみそなどにすると、ほろに がい風味があってうまい。

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ウメ(梅)

立春が過ぎたと思ったら、真っ先に梅の花が開きはじめた。寒さの中で、凛として咲いている姿は気品を感じさせる。ごつごつした古木の幹と、真っすぐで、し なやかな若枝が対照的でまた面白い。古くに中国から渡来し、現在は300種を超えるとか。にぎやかな宴の桜の花見も悪くはないが、静かに風情を楽しむ梅の 花見はもっといい。

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